ポンプの揚程と吐出圧力の関係|m・MPaの換算式と計算例

渦巻ポンプのケーシングと吸込・吐出配管

ポンプの揚程とは、ポンプが液体に与えるエネルギーを、液柱の高さで表したものです。圧力への換算には密度を使うため、同じ10mの揚程でも、水と油では増える圧力が異なります。

常温の水なら揚程10mは約0.098MPaに相当しますが、これはポンプが上乗せする圧力の目安です。吐出側の圧力計の値を求めるには、吸込圧力に加えて入口と出口の流速や高さも確認します。

目次

揚程(m)と圧力(MPa)の換算式

揚程に対応する圧力
P = ρgH[Pa]
P[MPa]= ρgH1,000,000
P:圧力[Pa] ρ:液体の密度[kg/m³] g:重力加速度[m/s²] H:圧力に対応する水頭[m]。以下の概算ではg=9.8を使用します。

水を密度1,000kg/m³として10mの高さまで入れたとき、底では98,000Paの圧力が上乗せされます。これを1,000,000で割った0.098MPaが、「水10mは約0.1MPa」とする概算の根拠です。

揚程のmは配管の長さそのものではなく、液体の重さ当たりのエネルギーを表しています。横向きの配管でも液体を押し流すために圧力が必要で、その圧力を同じ液体の柱の高さに置き換えられます。

図1:10mの水柱が底面に加える圧力

水柱の上面を大気に開放すると、底面のゲージ圧力は液面からの深さで決まります。

図は横にスクロールできます。

上面:大気圧10m密度 1,000kg/m³底面のゲージ圧力1,000×9.8×10=98,000Pa=0.098MPa

※水の密度は計算用に1,000kg/m³とした値です。高さは容器の底からではなく、圧力を求める位置から液面までを取ります。

MPaからmへ戻すときの考え方

圧力から水頭へ戻すときは、先ほどの式を変形して密度と重力加速度で割ります。MPaの数値をそのまま割ると100万倍の違いになるため、最初にPaへ直すことが計算ミスを防ぐ要点です。

圧力を水頭に換算する式と水の計算例
H = Pρg
H = 0.20×1,000,0001,000×9.8 ≒ 20.4m
P=0.20MPa=200,000Pa、ρ=1,000kg/m³、g=9.8m/s²。計算したのは圧力水頭で、配管摩擦や速度水頭を別途加える場合があります。

水50mなら0.49MPa、密度850kg/m³の油30mなら約0.250MPaとなります。同じ換算式でも密度を変えると答えが変わるので、液体の名前だけでなく使用温度での密度を入力します。

ポンプの揚程と吐出圧の関係は?

性能曲線に示されたポンプの全揚程は、吸込側から吐出側へ液体を通す間に加えるエネルギーの差です。したがって全揚程を換算した圧力と、吐出圧力計の読みは常に一致するわけではありません。

例えば流量1m³/minで全揚程10mのポンプは、その運転点で液体を10m持ち上げるのに相当するエネルギーを与えます。これは回転数や流量などが決まった条件での能力であり、どの流量でも10mを保つ意味ではありません。

渦巻ポンプでは一般に流量が増えると全揚程が低下し、実際の運転点は配管側が必要とする揚程とのつり合いで決まります。グラフの読み方はポンプの性能曲線と運転点の記事で整理しています。

流量で全揚程が変わる背景には、羽根車内の流速の向きの変化や、内部の摩擦・衝突による損失があります。軸動力も一定ではなく、低比速度の渦巻ポンプでは一般に流量の増加とともに大きくなりますが、機種ごとの動力曲線で確認します。

まず吸込側が大気圧で、入口と出口の流速と高さが等しい場合を考えます。水に10mの揚程を加えるなら吐出圧力は約0.098MPaGで、大気圧をゼロとする圧力計ではこの増えた分が表示されます。

旧記事の自作図:吸込0kgf/cm²、全揚程10m、吐出1kgf/cm²、水の流量1m³/min

旧記事ではこれを1kgf/cm²という重力単位で説明していました。標準重力を使うと1kgf/cm²は0.0980665MPaなので、従来の約0.0981MPaという換算と、SI式で計算した約0.098MPaは対応しています。

旧来のkgf/cm²との対応
1kgf/cm² = 98,066.5Pa = 0.0980665MPa
3kgf/cm² = 0.2941995MPa
kgfは標準重力加速度9.80665m/s²で定義した力の単位です。旧記事の0.2943MPaは換算係数0.0981を使った丸め値で、定義値では約0.2942MPaです。

密度1g/cm³の液体が1,000cm積み上がると1kgf/cm²相当になる、という旧記事の見方でも意味はつかめます。ただし密度と長さだけを掛けた式はSIの圧力式ではないため、実際の計算にはρgHを使います。

次に吸込側が、同じ液体で20mの圧力水頭をすでに持っている場合を考えます。ポンプが10mを足すと吐出側は30m相当となり、水ならゲージ圧力は約0.294MPaまで上がる計算です。

旧記事の自作図:吸込2kgf/cm²に全揚程10mを加え、吐出3kgf/cm²、水頭30m

図2:増圧ポンプは吸込側の圧力に上乗せする

同じ水・同じ流速・同じ測定高さなら、吸込20mに全揚程10mを足して吐出30mになります。

吸込:20m全揚程10m吐出:30m水の場合:0.196MPaG + 0.098MPa = 0.294MPaG

※上段の柱はエネルギーの大きさを示す模式図です。配管中の摩擦を無視し、ポンプ入口・出口の測定点を同じ高さとしています。

ゲージ圧と絶対圧をそろえる

圧力計でよく使うゲージ圧は大気圧をゼロとし、絶対圧は完全な真空をゼロとする表し方です。MPaGとMPaAをそのまま足したり引いたりすると、基準の違いが計算に入り込みます。

吸込と吐出の差圧を求めるだけなら、両方を同じ基準で測れば基準圧力は差し引きで消えます。記録には圧力の単位だけでなくGかAかも残し、片方だけ別の基準になっていないか確かめます。

吸込圧力が負の場合も、符号を付けたまま同じ式に入れます。例えば水で吸込が−0.020MPaG、ポンプの上乗せが0.098MPaなら、同じ流速と高さにおける吐出は0.078MPaGです。

単位の対応はkPa・MPa・kgf/cm²・barの圧力換算、kgfの定義値はNISTの換算表で確認できます。圧力そのものの説明は、旧記事で紹介していた圧力の基本の解説につなげています。

ポンプの全揚程と圧力の関係

入口と出口の配管径が違うと、同じ流量でも流速が変わり、ポンプが与えたエネルギーの配分も変わります。全揚程には静圧の増加だけでなく、液体の速度と位置に対応するエネルギーの差も含まれます。

旧記事と同じく、測定点を同じ高さにそろえ、吐出側の圧力水頭をHd、吸込側をHsとします。この場合の全揚程Hは、圧力水頭と速度水頭を合わせた吐出側と吸込側の差です。

同じ高さの入口・出口で求める全揚程
H = (Hd + Vd²2g) − (Hs + Vs²2g)
H = Hd − Hs + Vd²−Vs²2g
H:全揚程[m] Hd:吐出圧力水頭[m] Hs:吸込圧力水頭[m] Vd・Vs:吐出・吸込流速[m/s]。密度が同じ非圧縮性液体の定常流として扱います。

速度水頭とは、流速の2乗を2gで割って高さに換算したものです。流速が2倍になると速度水頭は4倍になるため、配管を細くして流れを速めたときの影響は、流速の増えた割合より大きくなります。

全揚程と吸込条件が同じなら、吐出流速が吸込流速より大きいほど吐出側の静圧は低くなります。ポンプが与えるエネルギーの一部が速度の増加に回るためで、配管が細いから静圧も必ず高いとは限りません。

図3:吐出側の管が細いと速度水頭の差が生まれる

例題の流速2m/sから4m/sへの変化では、全揚程のうち約0.612mが速度水頭の増加に使われます。

吸込流速:2m/s吐出流速:4m/s圧力計は静圧ポンプ速度水頭の差=(16−4)÷19.6 ≒ 0.612m

※管径・高さは縮尺どおりではありません。式に用いる静圧は同じ基準高さへ補正した値です。管壁の静圧と、流れを正面で止めたときの圧力は区別します。

反対に吐出側の流速が小さくなるなら、速度水頭の差は負になり、同じ全揚程でも静圧の上昇分は大きくなります。この符号の関係を押さえると、式を変形した際に速度項の引き算を逆にしにくくなります。

入口と出口の配管径が等しく、同じ密度の液体が同じ流量で流れるなら、流速も等しくなって速度水頭は相殺されます。そのときに初めてH=Hd−Hsという単純な差だけで全揚程を表せます。

配管径から流速を求める際は呼び径ではなく内径を使い、体積流量を断面積で割ります。手順は配管流速の計算方法、エネルギーの区別は静圧と動圧の違いにまとめています。

圧力取出口の高さが違う場合

圧力計の測定位置が上下に離れている場合は、液体が持ち上がる位置水頭の差も加えます。旧記事の式はこの差を省略できる条件の式なので、離れた配管上の圧力計へそのまま適用しないようにします。

測定高さの違いまで含む式
H = Pd−Psρg + Vd²−Vs²2g + zd−zs
Pd・Ps:同じ基準の吐出・吸込圧力[Pa] zd・zs:同じ基準面からの圧力取出口の高さ[m]。圧力計本体との高低差は読み値を補正します。測定点の間に長い配管や弁があると、そこでの損失も区別して評価します。

例えば吐出の測定点が吸込の測定点より1m高ければ、位置水頭の増加は1mです。全揚程が同じなら、その分だけ圧力差として現れる量は小さくなるので、水では約0.0098MPaの違いになります。

さらに圧力計本体が取出口より上や下にあり、導圧管の中に液体が満たされている場合は、その液柱の影響も生じます。読み値と測定点の静圧を同じものと決めず、設置図や計器の補正条件を確認します。

ポンプの吐出圧と流体の密度の関係

入口・出口の流速と高さが等しい場合、同じ全揚程でも密度が小さい液体では圧力の増加が小さくなります。ρgHの式でHとgが変わらなければ圧力は密度に比例するので、水の換算値に比重を掛けても概算できます。

旧記事と同じく吸込を大気圧、全揚程を10mとし、入口と出口の流速と高さを等しくします。密度0.8g/cm³は800kg/m³なので、吐出ゲージ圧力は78,400Pa、つまり約0.0784MPaです。

旧記事の自作図:密度0.8g/cm³、吸込0kgf/cm²、全揚程10m、吐出0.8kgf/cm²

重力単位で表すと、密度0.8g/cm³の液柱10mは0.8kgf/cm²相当で、約0.0785MPaとなります。9.8を使ったSI計算と標準重力によるkgf換算には小さな差があるため、途中で係数を切り替えないようにします。

図4:10mの揚程を加えたときの差圧を密度で比べる

揚程を一定とした計算上の比較です。液体の粘度やポンプの実際の性能変化を保証する表ではありません。

密度圧力の計算増える圧力
1,000kg/m³1,000×9.8×100.0980MPa
950kg/m³950×9.8×100.0931MPa
850kg/m³850×9.8×100.0833MPa
800kg/m³800×9.8×100.0784MPa

※g=9.8m/s²。差圧を求める条件は入口・出口の流速と高さが等しい場合です。密度は説明用の仮定値で、油の種類を特定するものではありません。

密度の換算と性能曲線の補正を分ける

水用のポンプで別の液体を扱う場合は、密度に加えて粘度や材料との適合も確認します。密度から圧力へ換算するだけでは、実機の性能や使用可否を判断できないためです。

粘度は液体の流れにくさを表す性質で、密度とは別の量です。高粘度の液体ではポンプ内部や配管の損失が変わるため、水で測った性能曲線の揚程と効率を、そのまま使えない場合があります。

Grundfosの公式FAQは、特記がなければ20℃の水を基準とし、異なる液体では性能調整が必要だと説明しています。仕様書には液名・温度・密度・粘度を分けて伝えます。

同じ水でも使用温度によって密度が変わるので、高温水の圧送では常温の概算値から見直します。吸込性能は蒸気圧と吸込配管の損失も含めて確認し、圧力換算の密度だけを直せば選定が終わるわけではありません。

同じ流量と揚程では、密度が大きいほど液体へ渡す動力も増えます。モーターの余裕は、流量と効率を使う軸動力の計算でも確認します。

実際に計算してみよう

次の条件で吐出圧力を求めます。吸込揚程20mは、ここでは同じ液体に対する吸込圧力水頭を表し、吸込・吐出の測定点は同じ高さとして、旧記事の例題の式をそのまま使います。

例題の条件
  • ポンプの吐出流量:2m³/min
  • 全揚程H:10m、吸込圧力水頭Hs:20m
  • 液体の密度:0.95g/cm³=950kg/m³
  • 吸込流速Vs:2m/s、吐出流速Vd:4m/s
  • 重力加速度g:9.8m/s²、吸込・吐出圧力はゲージ圧基準

先に全揚程の式を吐出圧力水頭Hdについて解き、速度水頭の差を差し引きます。出口の流速が大きいので、単に10mと20mを足した30mより小さな値になるはずです。

式を変形して吐出圧力水頭を計算
Hd = H + Hs − Vd²2g + Vs²2g
= 10 + 20 − 4²−2²2×9.8
= 30 − 0.612244… = 29.387755…m ≒ 29.39m
Hdは圧力を液柱の高さで表した圧力水頭で、単位はmです。途中の値を丸めずに次の式へ入れます。

次に密度950kg/m³を使って、計算した29.387755…mを圧力に直します。水の概算係数を使うと密度0.95の条件が抜けるため、ここでも最初のρgHの式に数値を入れます。

吐出圧力へ換算
Pd = ρgHd
= 950×9.8×29.387755… = 273,600Pa
= 273,6001,000,000 = 0.2736MPaG ≒ 0.274MPaG
ρ=950kg/m³、g=9.8m/s²。旧記事の約0.27MPaを、途中丸めせず有効数字3桁で示しています。

図5:例題は水頭を出してから圧力へ直す

速度差の補正と密度の補正を一度に省略せず、それぞれどの段階で効くかを追います。

速度水頭の増加(4²−2²)÷(2×9.8)
=0.612244…m
吐出圧力水頭全揚程10+吸込20−0.612244…
=29.387755…m
密度を掛けてPaへ950×9.8×29.387755…
=273,600Pa
100万で割ってMPaへ273,600÷1,000,000
=0.2736MPaG

※旧例題と同じ条件です。流量はすでに与えた流速と整合する配管径を想定し、この式の代入には直接現れません。

旧記事の重力単位による手順では、0.95×2,939cmから約2.79kgf/cm²を求めてMPaへ換算していました。途中の丸めを含む値なので、精度をそろえたい計算では、SI単位を使って最後に丸める方法が扱いやすくなります。

計算結果の検算には、吸込圧力とポンプの上乗せ分を別々に求める方法も使えます。吸込側は950×9.8×20で0.1862MPaG、全揚程10m分は0.0931MPaという関係です。

この合計0.2793MPaから、速度水頭の増加に相当する0.0057MPaを差し引くと0.2736MPaになります。吐出側の速度が速い条件なので、圧力が補正前より低くなるという予想とも一致します。

問題文の流量2m³/minが最終式に見当たらないのは、流速がすでに与えられているためです。流量と内径から流速を求める問題なら、その前段の計算で流量が必要になり、断面積の単位もm²にそろえます。

ここで求めた値は、仮定した測定点における静圧の計算値です。離れた設備入口の圧力を知りたい場合は、吐出配管の摩擦損失や高低差も別に見積もるため、ポンプ出口と設備入口を同じ場所として扱わないようにします。

現場の圧力計と性能曲線を照合する手順

現場で全揚程を確かめるときは、吐出圧力計を一つ読むだけでは条件が不足します。吸込と吐出の圧力、流量、液温、測定位置を同じ運転状態で記録し、性能曲線と対応させる材料をそろえます。

最初に圧力計の単位と測定基準を見て、吸込側と吐出側を同じ圧力単位に直します。次に圧力取出口の高さを確認し、配管の内径と流量から必要な速度水頭の補正を計算します。

  • 液体の種類・温度・密度と、性能曲線の試験条件を確認する
  • 吸込・吐出の圧力と、その測定点の高さ・配管内径を記録する
  • 流量と回転数を記録し、その回転数の曲線を選ぶ
  • 圧力差、速度水頭差、高さの差を合計して全揚程を求める
  • 計算した運転点を曲線と照合し、計器誤差や損失を切り分ける

曲線より低い位置になっても、ただちにポンプ本体の故障と判断することはできません。回転数や流量の読み違いに加え、測定点の間にある弁や配管の損失を、ポンプの損失として数えていないか確認します。

一方で吐出圧力だけが低くなり、計算した全揚程は変わっていないなら、吸込圧力の低下も候補になります。原因の整理はポンプの吐出圧力が低下する原因と合わせると、必要な測定値を決めやすくなります。

測定条件を変えるために運転中の配管や圧力計を不用意に取り外すことは避け、設備の作業手順と停止・隔離の条件に従います。圧力計を取り外す際は残圧がないことを確認し、残留液による危険にも対処します。

仕様の吐出圧力と測った値が違うとき、何から確かめますか?

まず仕様書の圧力がポンプ単体の差圧なのか、吸込圧力を含めた吐出圧力なのかを確認します。同じMPaの表記でも示す範囲が異なるため、仕様の数値と圧力計の読みを直接比較する前に定義をそろえます。

例えば水で流速と高さが等しく、吸込0.10MPaG・吐出0.30MPaGなら差圧は0.20MPaです。吸込が0.05MPaGに下がって吐出も0.25MPaGになった場合、差圧は変わらず、圧力から求める全揚程も同じです。

換算した揚程はそのまま建物の高さに使えますか?

全揚程のすべてを建物の高さに割り当てることはできません。水を上げる高さに加えて、配管・弁の摩擦損失と使用端で必要な圧力をまかなうため、流量を決めて各条件を積み上げます。

例えば大気開放の水槽から15m高い位置へ送り、配管損失5mと使用端の圧力水頭10mが必要だと仮定します。始点・終点の流速の影響を省略する概算では、必要な全揚程は15+5+10で30mになります。

流量が変わると配管損失も変わるため、30mという計算結果だけで機種を選ばず、要求流量と組にして提示します。メーカーへは通常運転の一点に加えて流量の変動範囲も伝え、使用できる運転範囲に収まるか確認します。

計器の分解能にも気を配り、表示桁数が少ない測定値から細かすぎる揚程を断定しないことも大切です。差圧が小さい設備では、二つの大きな圧力の差を取ると計器の誤差が相対的に目立つので、精度と測定範囲も確認します。

揚程と吐出圧力のよくある質問

揚程10mは何MPaですか?

密度1,000kg/m³の水なら約0.098MPaで、概算では約0.1MPaです。液体の密度で変わるうえ、全揚程10mを吐出ゲージ圧力へ読み替えるには、吸込圧力・流速・測定高さの条件も必要です。

0.1MPaは何mの揚程ですか?

水の圧力水頭なら、100,000Paを1,000×9.8で割って約10.2mになります。これは圧力を高さへ換算した値なので、必要なポンプ全揚程を決めるときは、配管損失や設備の要求圧力も合わせて考えます。

全揚程と実揚程の違いは何ですか?

実揚程は一般に吸込側と吐出側の液面などの高さの差を指し、ポンプが必要とする全揚程には配管損失や圧力条件も関係します。実揚程がゼロの循環系でも配管抵抗があれば、液体を流すための全揚程が必要です。

吐出圧力だけでポンプの能力を判断できますか?

吐出圧力だけでは吸込圧力や流量が分からず、ポンプが加えたエネルギーを特定できません。同じ吐出圧力でも運転点は異なるため、吸込側の値と流量を測って全揚程へ直し、性能曲線と比べます。

揚程が同じなら油でも水用の性能曲線を使えますか?

揚程から圧力への換算は密度で計算できますが、水用の曲線を別の液体へそのまま適用できるとは限りません。粘度による性能変化や必要な軸動力、材質の適合も含めて、メーカーへ条件を示して確認します。

まとめ

この記事のまとめ
  • 揚程から圧力への換算はP=ρgHで、水10mは約0.098MPa
  • 全揚程はポンプが加えるエネルギーの差で、吐出圧力そのものではない
  • 吐出圧力には吸込圧力、入口・出口の速度水頭差、測定高さの差が関係する
  • 同じ揚程なら密度が小さいほど圧力の増加は小さい
  • 例題は速度差を補正して29.39m、密度950kg/m³で約0.274MPaG

ポンプは流量と揚程、配管の抵抗がつり合う位置で運転するため、計算条件を測定記録と対応させることが大切です。回転数の前提はモーターの極数、複数台の運転は渦巻ポンプの並列運転も参照してください。

関連する機器や運転方法は、旧サイトのポンプに関する記事一覧からも確認できます。

出典

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プラント機器メーカーとプラントメーカーで約10年、設備の提案・設計・試運転に携わったのち、Webマーケターに転身。現在はBtoB製造業専門のWebコンサルタントとして、メーカーの情報発信を支援しています。エネルギー管理士/第三種電気主任技術者。工業技術ブログを2017年から運営(500本以上執筆)、YouTube登録者約2万人、Xフォロワー約1万人。

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