ルネサスエレクトロニクスは、自動車や工場の機械、データセンターの電源などに組み込まれる半導体を専門につくるメーカーです。車載マイコンで知られる会社ですが、2026年1〜6月期は産業・インフラ・IoT向けの売上が自動車向けを上回りました。
この記事は、就職・転職や取引の下調べでルネサスを調べている人に向けたものです。同社が何をつくり、どこで稼ぎ、何を強みにしているのかを、決算短信や有価証券報告書などの公開情報から整理します。
2025年の最終赤字の理由や、2026年に決めた940億円の増産投資の狙いも数字で確認します。会社の成り立ち、事業構成と売上の柱、主力製品と使われる場所、強み、業績の推移、再成長の打ち手、働く場・取引先として見た特徴という順に見ていきます。
この記事の内容は、動画でも解説しています。
ルネサスエレクトロニクスはどんな会社か
ルネサスは半導体の専業メーカーです。マイコン(機器を制御する小さなコンピュータ)、SoC(多くの機能を1チップにまとめた半導体)、アナログ半導体、パワー半導体を中心に扱っています。
完成品の家電や車はつくらず、それらの中に入る部品を機器メーカーに供給しており、成り立ちは3社の半導体事業の統合です。2002年にNECの半導体事業(汎用DRAMを除く)が分社化して、NECエレクトロニクスが生まれました。
2010年4月に日立製作所と三菱電機の半導体部門を母体とするルネサステクノロジと合併して、現在の社名になりました。有価証券報告書の平均勤続年数も、3社とその関係会社からの勤続を通算して計算されています。
2013年には、産業革新機構のほか、トヨタ自動車、日産自動車、デンソー、キヤノン、パナソニック、安川電機などを引受先とする第三者割当増資を実施しました。
顧客である自動車・電機メーカーが出資して再建を支えた経緯は、同社の製品が日本のものづくりにとってどれほど欠かせない部品かを示しています。
3社の半導体事業が母体の、組み込み用半導体の専業メーカーです。
※出典:同社「会社概要」、有価証券報告書(第24期、2026年3月提出)。
半導体業界の中では、自社で設計から製造までを手がけるメーカーに分類されます。業界全体の分類やほかの企業の位置づけは、電子部品・半導体業界の全体像とあわせて読むと整理しやすくなります。
事業構成と売上の柱
ルネサスの事業は「自動車向け」と「産業・インフラ・IoT向け」の2つのセグメントに分かれています。2025年12月期のNon-GAAP(買収関連の償却などを除いた同社の管理指標)の売上収益は1兆3,185億円でした。
内訳は自動車向けが6,397億円、産業・インフラ・IoT向けが6,718億円と、ほぼ半分ずつの構成でした。2026年からは、譲渡を決めたタイミング事業が両セグメントから「その他」に移されたため、2026年の事業別の数字は2025年通期の数字とそのまま比べられません。
同じ新しい区分でそろえた前年同期(2025年1〜6月)は、自動車向け3,163億円、産業・インフラ・IoT向け2,984億円でした。2026年1〜6月期は自動車向け3,587億円、産業・インフラ・IoT向け4,122億円と、順位が入れ替わりました。
2026年上期は産業・インフラ・IoT向けが自動車向けを上回り、売上の約8割は海外です。
※バーの長さは各グループ内の最大値を100とした比率。事業別はいずれも同社の管理指標(Non-GAAP)によるセグメントの外部顧客向け売上。2026年上期は、2026年に譲渡を決めたタイミング事業を「その他」に移した後の新区分のため、2025年通期とは直接比較できない。出典:同社 決算短信(2025年12月期、2026年12月期中間期)。
自動車向け事業
自動車向けは、エンジンや車体を制御する「車載制御」と、カメラやレーダーなどのセンシング、運転者に情報を伝える車載情報機器向けの「車載情報」で構成されます。
エンジン制御のECU(電子制御ユニット)から運転支援システムまで、車1台の中のさまざまな場所にルネサスの半導体が入っています。
2025年は市場の軟化で自動車向けの売上が前年比9.0%減りましたが、2026年4〜6月期は前年同期比15.9%増の1,871億円に戻りました。理由として説明されているのは、日本で第4世代の車載SoC「R-Car」が立ち上がったことです。
また、日本・中国の一部顧客が減らしすぎた在庫を積み戻したことも挙げられています(EE Times Japan、2026年8月3日)。
産業・インフラ・IoT向け事業
産業・インフラ・IoT向けには、工場の機械や家電に入るマイコンのほか、データセンターのサーバーで使われる電源ICやメモリインタフェース製品が含まれます。
2025年はインフラ事業の需要が増えて前年比5.5%の増収となり、2026年4〜6月期は前年同期比40.0%増の2,163億円と大きく伸びました。伸びを引っ張ったのは、AI向けのGPUやASIC(特定用途向けの専用チップ)を載せたサーバーの需要です。
「車の会社」というイメージだけでは、いまのルネサスの売上の半分以上を見落とすことになります。
売上の約8割が海外
顧客の所在地で見ると、2025年の売上収益のうち日本は2,691億円で、全体の約20%にとどまります。最も大きいのは中国の4,095億円で、中国を除くアジアを合わせると全体の半分を超えます。アジアには電子機器の組立工場が集まっているため、そこへ部品を届ける形になるからです。
販売は国内では主に提携する販売特約店を通じ、海外では販売子会社やディストリビューター(半導体商社)を通じて行っています。2025年は台湾の半導体商社WT Microelectronicsへの売上が2,254億円と、単一顧客で売上の10%を超えました。

主力製品と使われる場所

ルネサスの製品を一言でまとめると、機器を「考えさせる」マイコン・SoCと、電気を「感じ取る・整える・動かす」アナログ・パワー半導体です。
同社のマイコン(MCU)とマイクロプロセッサ(MPU)は、全世界で年間35億個が出荷されています(同社製品サイト)。マイコンは用途ごとにファミリ(製品群)が分かれています。
車載向けの「RH850」は、自動車の安全規格に対応した独自CPUコアのマイコンです。「RX」は産業機器や家電に強い独自コアの32ビットマイコン、「RA」は英Armのコアを使う32ビットマイコンです。ほかに低消費電力の「RL78」、高性能なMPUの「RZ」があります。
同じマイコンでも、使われる機器によってファミリが分かれています。
※代表例を抜粋。出典:同社製品サイト、有価証券報告書(第24期)、EE Times Japan(2026年8月3日)。
マイコンは単体では動かず、そのうえで動くソフトウェアとセットで機器に組み込まれます。ルネサスの製品を使う側で働くのは、主に組込みエンジニアや回路設計者です。
開発のしやすさや、同じソフトを別の機種に使い回せるかどうかが、製品選びで重視されます。車載マイコンでは、故障しても危険な状態にならないことを設計で示す機能安全(ISO 26262)への対応が欠かせません。
RH850が規格への対応をうたっているのは、自動車メーカーや部品メーカーが安全の証明に必要な資料を、半導体側にも求めるためです。
ルネサスの強み
公開資料から読み取れるルネサスの強みは、大きく3つに整理できます。製品の幅、買収で広げた組み合わせ提案、開発環境まで押さえる姿勢です。
マイコン単体ではなく、周辺の部品と開発の手間まで含めて提案できる点が特徴です。
※出典:有価証券報告書(第24期)、MONOist(2026年6月30日)。
小型マイコンから車載SoCまでそろう
ルネサスは8・16・32ビットのマイコンと32・64ビットのマイクロプロセッサをそろえ、デュアルソース(複数拠点での生産)による供給体制もうたっています。2026年6月の投資家向け説明会では、車載マイコンで市場シェア2位だと説明しました。
ローエンドからハイエンドまでの演算用半導体をそろえる唯一のメーカーだとも述べています(MONOist、2026年6月30日)。一方で柴田CEOは、車載マイコンでは特定の1社がシェアを伸ばしている状況を認めたうえで、「シェアを奪還するための手は打っている」と述べています。
調査会社Omdiaの集計をもとにした独Infineonの発表では、2024年の世界マイコン市場(車載以外も含む)ではInfineonが初の首位になりました。マイコンでは海外大手との順位争いが続いていることは、志望先や取引先として見るときにも押さえておきたい点です。
買収でアナログ・電源を組み合わせる
ルネサスは2017年以降、海外の半導体企業を相次いで買収してきました。マイコンが得意な一方で手薄だったアナログ半導体や電源IC、無線通信を補うのが狙いです。
マイコン中心の会社に、アナログ・電源・無線・開発ツールを足してきました。
- 米Intersil(インターシル)パワーマネジメントICと高精度アナログ
- 米IDTタイミング製品など。2026年に譲渡したタイミング事業の母体
- 英Dialog Semiconductor電池向けの電源管理ICやWi-Fi・Bluetoothの通信IC。約48億ユーロ
- 米TransphormGaN(窒化ガリウム)パワー半導体
- 米Altiumプリント基板の設計ツール
- タイミング事業をSiTimeへ譲渡売却IDT由来のタイミング事業を30億米ドルで譲渡し、重点分野に資源を集める
※年月は全株式の取得・譲渡の完了時期。出典:有価証券報告書(第24期)「沿革」、決算短信(2026年12月期中間期)、同社ニュースリリース(2017年2月)、EE Times Japan(2021年8月31日)。
同社はアナログ製品とデジタル製品を組み合わせた提案を「ウィニング・コンビネーション」と呼んでいます。たとえばモーター制御なら、マイコンに加えて電源ICやセンサーまわりのアナログ部品をまとめて提示できます。
顧客は部品ごとに別々のメーカーを探す手間を減らせるため、採用につながりやすくなります。
開発ツールまで押さえる
2024年に買収したAltiumは、電子機器の基板設計で広く使われるソフトウェアの会社です。ルネサスはAltiumと共同で、「Renesas 365 Powered by Altium」を発表しました。
部品の選定から設計、製品のライフサイクル管理までをクラウドで一元化するもので、同社はこのプラットフォームを「業界初」と説明しています。設計者が日々使う道具の中で、自社の部品を選んでもらいやすくする狙いがあります。
同社は2035年時点で売上の15%をソフトウェアやデジタル関連にする想定も示しています(MONOist、2026年6月30日)。
業績の推移と2025年の最終赤字の理由
ルネサスの売上収益(IFRS、国際会計基準)は、半導体不足で需要が膨らんだ2022年に1兆5,009億円まで増えたあと、3年続けて減りました。2025年は1兆3,212億円です。
2022年をピークに売上は減少。2025年は営業黒字のまま、金融費用で最終赤字になりました。
※各年12月期、IFRSの連結売上収益。出典:有価証券報告書(第24期)「主要な経営指標等の推移」。
本業の利益率は高い水準を保っている
同社が業績の説明に使うNon-GAAPの数字で見ると、2025年の売上総利益率は57.6%、営業利益率は29.3%でした。自動車向けの売上が減って工場の稼働率が下がった一方、製造費用を抑えたことで、売上総利益率はむしろ前年より1.6ポイント上がっています。
研究開発費は2025年に2,381億円で、売上収益の約18%にあたります。半導体は数年先の製品のために開発を続ける必要があるため、売上が減る局面でも開発費を大きくは削っていないことが読み取れます。
最終赤字はWolfspeed関連の損失が原因
IFRSでの2025年の営業利益は2,012億円の黒字でした。それでも最終損益が518億円の赤字になったのは、本業の外の「金融費用」で大きな損失を計上したためです。
ルネサスは2025年6月、米Wolfspeedとその主要債権者との間で、同社の財務再建を定める契約を結びました。Wolfspeedに預けていた預託金を転換社債や株式などに切り替えることに合意し、為替影響を含めて2,366億円の損失を計上しています。
製品の売れ行きや工場の採算が悪化したことによる赤字ではない点は、数字を読むうえで区別しておきたいところです。
2026年は増収基調に戻った
2026年1〜6月期は、IFRSの売上収益が前年同期比25.9%増の7,987億円、営業利益が1,927億円となり、最終損益も2,173億円の黒字に戻りました。Non-GAAPの営業利益率は33.2%です。
7月31日の決算発表時点では、7〜9月期のNon-GAAP売上収益を前年同期比28.7%増の4,300億円(±75億円)と予想していました。なお、7月1日に完了したタイミング事業の譲渡では、約4,433億円の譲渡益が出る見込みと開示されており、2026年の最終損益はこの一時的な利益の影響も受けます。
再成長の打ち手:940億円の増産投資とデータセンター

売上が戻り始めた2026年、ルネサスは供給能力の引き上げに動いています。中心にあるのは、AIデータセンター向けの製品を自社工場で増産する投資です。
甲府・那珂・西条で940億円の増産投資
日刊工業新聞の報道(2026年4月28日)によると、ルネサスは2026年1〜3月期に、生産能力増強のため940億円の設備投資を決めました。前年同期の7.4倍の規模です。同社は2026年3月提出の有価証券報告書で、1〜3月期の投資額(投資決定ベース)を約850億円と予定していました。
主な内容には、製造体制の強化や生産設備の刷新、設計開発の強化を挙げていました。940億円という実績額は報道によるもので、本稿執筆時点で同社の開示資料では確認できていません。
データセンター向けのデジタルパワー製品を内製するため、前工程を中心に増産します。対象は甲府工場(山梨県甲斐市)、那珂工場(茨城県ひたちなか市)、西条工場(愛媛県西条市)です。
前工程とは、シリコンウエハーの上に回路をつくり込む工程のことです。増産の中心は、自社工場の前工程に置かれています。
ここからは、外部への製造委託だけに頼らず、需要が伸びる製品を自社の半導体の前工程で確実に供給する体制をつくる狙いが読み取れます。同じ報道では、検査装置(テスター)の不足が供給のボトルネックになっているとも伝えています。
2025年の設備投資(投資決定ベース)は576億円で、高耐圧MOSFET製造ラインの構築などが中心でした。2026年は1四半期だけで、有価証券報告書の予定額(約850億円)でもこれを上回る額を決めたことになります。
投資を抑えていた局面から、増産に舵を切ったことが分かります。
データセンター向けの電源とメモリインタフェース
データセンター関連で需要が強いのは、サーバーのGPUなどに電力を供給するデジタルパワー製品です。プロセッサとメモリの間でデータをやりとりするメモリインタフェース製品の需要も強い状況です。
柴田CEOは2026年8月の決算説明で、供給は「どこを取ってもパツパツだ」と述べ、年末から2027年にかけて供給能力を一段引き上げる計画を示しました。
同社は2026年6月の説明会で、2030年までの成長をけん引するのはAIインフラで、全社売上高の4割を占めるようになるとの見立ても示しています。メモリインタフェースとAIインフラ向けのパワーデバイスでトップ3に位置しているというのが同社の説明です。
甲府工場の再稼働とGaNパワー半導体
今回の投資先の1つである甲府工場は、2014年10月にいったん閉鎖し、2024年4月に再稼働した工場です。パワー半導体専用の300mmウエハーのラインで、IGBTやパワーMOSFETを生産します。
本格量産に入る2025年には、パワー半導体の生産能力を2倍にする計画でした(EE Times Japan、2024年4月12日)。あわせて、Transphormの技術を取り入れた650VのGaNパワー半導体も発売しました。
AIデータセンターで検討が進む800Vの直流給電に向けて、複数のデバイスを組み合わせて最大800Vまで対応できる電源ソリューションとして展開しています。
実施済みの動きと、これからの予定を分けて示します。
- 甲府工場が再稼働実施パワー半導体専用の300mmライン。IGBT・パワーMOSFETを生産
- Wolfspeedの再建支援契約を締結実施預託金を社債・株式などに転換。2025年に2,366億円の損失を計上
- 940億円の設備投資を決定決定甲府・那珂・西条の前工程を中心に、データセンター向けデジタルパワー製品を増産(日刊工業新聞)
- タイミング事業の譲渡が完了実施SiTimeへ30億米ドルで譲渡。約4,433億円の譲渡益を見込む
- 熊本地震から生産再開実施錦工場は7月29日夜から、川尻工場は8月4日から再開
- 供給能力を一段引き上げ予定2026年8月の決算説明でCEOが示した計画
※出典:同社 決算短信・有価証券報告書、日刊工業新聞(2026年4月28日)、EE Times Japan(2024年4月12日、2026年8月3日)、熊本日日新聞。
熊本地震で見えた供給を止めない備え
2026年7月28日に熊本県で最大震度7の地震(令和8年熊本地震)が起きました。ルネサスの後工程拠点である錦工場(球磨郡錦町)と、前工程拠点の川尻工場(熊本市南区)が影響を受けました。
錦工場は7月29日夜から生産を再開し、川尻工場は予定より1日早い8月4日に再開しており、同社は業績への影響を「限定的」としました。早期の再開には、前工程を終えたウエハーを備蓄しておく「ダイバンク」などの在庫を持っていたことが役立ったと説明しています。
一部の設備を免振台に載せる、交換部品を確保するといった備えも役立ったといいます。地震が取引先の自動車生産に与えた影響は、2026年8月の自動車生産と熊本地震の影響で整理しています。
就職・転職先、取引先として見たルネサス

最後に、働く場と取引先という2つの立場から、公開情報で確かめられる特徴を整理します。単体(ルネサスエレクトロニクス本体)と連結(グループ全体)の数字が混ざらないよう、区別して書きます。
働く場として
有価証券報告書によると、2025年12月末の単体の従業員は6,025人、平均年齢は48.5歳、平均勤続年数は23.4年、平均年間給与は約750万円です。
勤続年数には日立・三菱電機・NECなどからの勤続が通算されており、3社の時代から半導体に携わってきたベテランが多い構成と読めます。一方で、連結の従業員21,629人には海外子会社の社員も含まれ、研究・開発・設計は米国、中国、ベトナム、欧州などの子会社も担っています。
海外の拠点と一緒に製品をつくる働き方が前提になる会社です。単体の管理職に占める女性の割合は4.9%、男性の育児休業取得率は39.1%で、グループ全体では課長職に占める女性の割合を16.0%と開示しています。
仕事の中身は、半導体の回路設計やプロセス開発、工場の生産技術など幅広くあります。製品を顧客に使ってもらうための技術支援、マイコン向けのソフトウェアや開発ツールなども含まれます。研究開発の拠点である武蔵事業所(東京都小平市)には、単体で3,373人が所属しています。
取引先として
機器メーカーがルネサスの製品を使う場合、国内では販売特約店が窓口になるのが一般的です。新しい製品の開発段階で部品として採用してもらう電子部品のデザインインが商売の起点で、一度採用されると量産の間、長く同じ部品が使われます。
取引先として見るときは、使いたい製品がどの世代で、どの拠点で生産されているかを確認しておくと安心です。同社がデュアルソースの製造体制や在庫の備蓄をうたっているのは、供給の継続が採用の条件になるためです。開発ツールや評価ボードの充実度も、設計期間に直結する比較ポイントになります。
数字は公開資料で確かめられるものに限っています。
※【単体】はルネサスエレクトロニクス本体、【連結】はグループ全体。2025年12月期・2025年12月末時点。出典:有価証券報告書(第24期)、同社製品サイト。

まとめ
- ルネサスは、NEC・日立・三菱電機の半導体事業を母体とする、組み込み用半導体の専業メーカー
- 売上は自動車向けと産業・インフラ・IoT向けがほぼ半々で、2026年上期は後者が上回った。売上の約8割が海外
- 強みは、小型マイコンから車載SoCまでの品ぞろえ、買収で広げたアナログ・電源との組み合わせ提案、開発ツールまで押さえる姿勢
- 2025年の最終赤字はWolfspeed関連の金融費用によるもので、本業は高い利益率を保っている
- 2026年は甲府・那珂・西条で940億円の増産投資を決め、AIデータセンター向けの供給能力を引き上げている
ルネサスは、車の中の制御から工場の機械、データセンターの電源まで、機器の「中身」を支える会社です。製品を選び、顧客に提案する立場の仕事に興味があれば技術営業・FAEの仕事が参考になります。
マイコンを使って機器を設計する立場なら電気・電子設計の仕事もあわせて読むと、ルネサスと関わる仕事の全体像がつかめます。
出典
出典・参考資料(13件)を開く出典・参考資料を閉じる
- 会社概要:ルネサス エレクトロニクス「会社概要」
- 沿革・従業員・設備・研究開発:ルネサス エレクトロニクス 有価証券報告書(第24期、2026年3月19日提出)
- 2025年の業績・セグメント・Wolfspeed関連損失:ルネサス エレクトロニクス 2025年12月期 決算短信(2026年2月5日)
- 2026年上期の業績・タイミング事業譲渡・熊本地震:ルネサス エレクトロニクス 2026年12月期 第2四半期(中間期)決算短信(2026年7月31日)
- 製品ファミリ・出荷数:ルネサス エレクトロニクス「マイクロコントローラ&マイクロプロセッサ」
- 940億円の設備投資:日刊工業新聞 ニュースイッチ「ルネサスの1-6月期見通し、売上高20%増の要因」(2026年4月28日)
- 2026年第2四半期の事業別動向・第3四半期見通し・熊本地震:EE Times Japan「ルネサス、26年2Qは増収増益 データセンター需要強く『供給はパツパツ』」(2026年8月3日)
- 中長期の成長方針・車載マイコンのシェア:MONOist「ルネサスが2035年の売上高3倍増も視野に、AIで3段階の成長を目指す」(2026年6月30日)
- 甲府工場の再稼働:EE Times Japan「ルネサス甲府工場がいよいよ再稼働」(2024年4月12日)
- 川尻工場の再開:熊本日日新聞「ルネサス川尻工場が再開 1日前倒し」(2026年8月4日)
- Intersilの買収:ルネサス エレクトロニクス ニュースリリース「インターシル買収に関する規制当局の最終承認」(2017年2月)
- Dialogの買収:EE Times Japan(2021年8月31日)
- 2024年の世界マイコン市場:EE Times Japan「世界マイコン市場ランキングで『史上初の1位』になったInfineon」(2025年3月17日)
NEWSLETTER
選んだ職種・業種に合わせた記事を、週1回メールで
週刊MONOSCOPEは、登録時に選んだ職種・業種に合わせた記事を週1回お届けする無料のメルマガです。
職種・業種を選んで登録へ ›無料・週1回。登録後に届く確認メールのリンクを押すと登録が完了します。配信はメール内のリンクからいつでも停止できます。
WEEKLY NEWS
今週の製造業ニュース10選
メルマガは職種・業種に合わせた記事。LINEとnoteでは、全員共通の10本を毎週土曜の朝にお届けします。
LINEでニュース10選を受け取るnote今週のニュース10選をnoteで読む ›

コメント