電圧降下とは|原因と計算式、ケーブルの太さを決める4つの手順

工場の天井を通るケーブルラックとその先のポンプ用モーター

200V・30Aで動くモーターに50mのケーブルで電気を送ると、太さ8mm²の線では簡易式の概算で約5.8V、電源電圧の2.9%が途中で失われます。同じ条件で14mm²に太くすれば約3.3Vで済み、ケーブルの太さひとつで負荷に届く電圧が変わります。

この差が電圧降下(電線の抵抗などによって、電源側より負荷側の電圧が下がる現象)です。モーターの始動不良や照明のちらつきの原因にもなるため、保全でも設計でも仕組みと計算の考え方を押さえておくと判断が早くなります。

この記事では、電圧降下の仕組み、大きくなる原因、設備トラブルとの関係、計算式と前提、内線規程の許容値を順に整理します。そのうえでケーブルの太さを決める4つの手順を計算例で追い、最後に電圧降下を小さくする対策をまとめます。

目次

電圧降下とは|電源から負荷までの間で電圧が減る現象

太さの違う3心電力ケーブルの断面と銅の導体

電線は銅やアルミでできていても、わずかな抵抗を持っています。電流が流れると、オームの法則どおり「電流×電線の抵抗」の分だけ電圧が電線の上で使われ、負荷の端子に届く電圧は電源より低くなります。

農林水産省の電気設備の技術資料は、電圧降下を電線の抵抗やリアクタンス(交流で電流の変化を妨げる働き)によって供給地点より需要地点の電圧が下がることと定義しています。失われた電圧と電流の積は電線の中で熱になり、そのまま配線の損失になります。

図1:電源からケーブルを通って負荷に届くまでの電圧の減り方

電流が行きと帰りの2本の電線を通るあいだに、それぞれの抵抗で電圧が少しずつ使われます。

電源 200V電線の抵抗電流 I往復2本で降下失った分は熱になる負荷 約196V

※数値は電源電圧の2%(4V)下がった場合の例です。三相では電線の本数と係数が変わります(図5)。

家庭のコンセントで長い延長コードを使うと、先端の電圧が下がるのも同じ理屈です。延長コードメーカーのハタヤの技術資料では、0.75mm²の線20mに5Aを流すと約4.7V下がり、100Vが約95.3Vになる例を示しています。

電圧降下が大きくなる4つの原因

電圧降下の大きさは、電線の抵抗と流れる電流の積で決まります。抵抗は電線が長く細いほど大きくなり、交流ではリアクタンスと力率も加わるため、原因は次の4つに整理できます。

図2:電圧降下を大きくする4つの原因

どれか1つが悪化しても、負荷に届く電圧は下がります。

電線が長い抵抗は長さに比例。往復分が効く
電線が細い抵抗は断面積に反比例
電流が大きい負荷の増設やモーターの始動時
力率・リアクタンス交流で電流の位相がずれると増える

※農林水産省の資料は、電圧降下の原因を「抵抗、リアクタンス、電流及び力率」と整理しています。

電線が長く細いほど抵抗が増える

電線の抵抗は長さに比例し、断面積に反比例します。長さが2倍なら抵抗も2倍になり、断面積が半分でも抵抗は2倍になるため、遠くの負荷へ細い線で送るほど電圧降下は大きくなります。

住電HSTの600V CVケーブル(架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル)のカタログでは、3心の8mm²の最大導体抵抗は1kmあたり2.36Ωで、14mm²では1.34Ωです。太さを一段上げるだけで、抵抗はおよそ6割に下がります。

電流が大きいほど電圧降下も大きくなる

同じ電線でも、流れる電流が2倍になれば電圧降下も2倍になります。設備を増設して負荷電流が増えたとき、以前は問題なかった配線で急に電圧不足が出るのはこのためです。

注意したいのはモーターの始動時で、かご形誘導電動機は始動の瞬間に大きな電流が短時間流れます。農林水産省の資料はこれを瞬時電圧降下と呼び、連続運転時の定常的な電圧降下と分けて扱っています。

力率とリアクタンスも影響する

交流の配線では、抵抗のほかにリアクタンスも電圧を下げます。モーターのように電流の位相が遅れる負荷では、リアクタンスによる降下が加わり、同じ電流でも直流より電圧降下が大きくなりやすくなります。

太いケーブルほど抵抗が小さくなる一方でリアクタンスはあまり減らないため、太い幹線では力率の影響が目立ちます。力率の考え方は力率と有効・無効電力の関係、リアクタンスはインダクタンスとインピーダンスの違いで詳しく整理しています。

電圧降下で起きる設備トラブル

クランプメーターでモーターの端子箱を点検する保全担当者

負荷の端子電圧が下がると、機器は設計どおりの性能を出せなくなります。農林水産省の資料は、電圧降下が及ぼす影響を機器ごとに挙げており、工場で関わりの深いものをまとめると次のようになります。

図3:電圧降下で起きる主なトラブル

止まる・回らない・ちらつくの3つが、現場で気づきやすい症状です。

誘導電動機トルクが下がり、過電流になる。重い負荷では始動できないことも
コンピュータ停止や誤動作の原因になる。電源電圧の低下に弱い電子機器は特に注意
照明ちらつきや消灯。作業場の明るさが不安定になる
近くの需要家大型モーターの始動電流が配電線の電圧を下げ、周囲に影響する

※出典:農林水産省「電力会社の電圧降下対策」表7.1-8をもとに作成。

モーターへの影響は特に大きく、オリエンタルモーターはトルクがおおむね入力電圧の2乗に比例すると説明しています。この関係で計算すると、電圧が10%下がるとトルクは約81%まで落ちるため、負荷が重い設備ほど回りきれずに電流が増えます。

電力会社から届く電圧にも幅がある

電力会社が届ける低圧の電圧は、電気事業法第26条に基づき、同法施行規則第38条で100V系は101V±6V、200V系は202V±20Vの範囲に維持するよう定められています。つまり受電点の時点で、200V系なら182Vまで下がる可能性があります。

構内の配線で起きる電圧降下は、この受電点の電圧からさらに上乗せされます。受電点の電圧が低めの工場で長い配線を使うと、負荷の端子では機器の許容範囲を下回ることがあるため、両方を合わせて考える必要があります。

定常の降下・始動時の降下・フリッカを分けて見る

電圧降下が疑われるときは、いつ下がるのかで原因の見当がつきます。運転中ずっと低いなら配線の長さや太さ、始動の瞬間だけなら始動電流、短い周期で繰り返すならフリッカ(電圧が頻繁に変動して照明がちらつく現象)を疑います。

図4:症状から原因を切り分ける流れ

電源側と負荷側の電圧を同時に比べ、下がるタイミングで3つに分けます。

電源側と負荷の端子で電圧を同時に測る分電盤の出口と機器の端子など、配線の両端で比べる
差が出るのはいつか
運転中ずっと定常の電圧降下。配線の長さ・太さと負荷電流を見直す
始動の瞬間だけ瞬時電圧降下。始動電流と始動方式を確かめる
短い周期で繰り返すフリッカ。変動の大きい負荷を特定し電力会社とも相談

※受電点の電圧そのものが低い場合は、構内配線ではなく電力会社側の電圧が原因のこともあります。

始動時の瞬時電圧降下には、始動電流を抑える始動方式が効きます。誘導電動機の代表的な方法はスターデルタ始動法の仕組みと切替の考え方で解説しています。

電圧降下の計算式と前提

電圧降下の計算には、概算に使う簡易式と、力率やリアクタンスまで入れる基本式があります。分岐回路の目安をつけるなら簡易式、太い幹線やモーター負荷を詰めて検討するなら基本式と使い分けるのが実務的です。

基本はオームの法則で、往復の本数が効く

単相2線式では、電流が行きの線と帰りの線の2本を通るため、1本分の抵抗による降下の2倍が負荷側の電圧から差し引かれます。三相3線式では線間電圧で見るため係数が√3(約1.73)になり、単相3線式の電圧線と中性線の間では、平衡していれば中性線に電流が流れないので係数は1です。

三相の線間電圧と相電圧の関係は三相交流と単相の違いで整理しています。係数の違いは電線の本数と、どの2点間の電圧を見るかの違いから生まれます。

図5:配電方式ごとの電圧降下の式

方式によって係数が変わり、簡易式の数字もそこから決まります。

単相2線式
単相3線式
三相3線式
主な使われ方
100Vのコンセントや照明の分岐回路
100Vと200Vを1組の線で送る幹線
200V・400Vのモーターなど動力
電圧降下を見る2点
2本の線の間
電圧線と中性線の間
線と線の間(線間電圧)
係数K(基本式)
2(行きと帰り)
1(中性線に電流なし)
√3(約1.73)
簡易式
e=35.6×L×I÷(1000×A)
e=17.8×L×I÷(1000×A)
e=30.8×L×I÷(1000×A)

※e:電圧降下[V]、L:こう長(電線の片道の長さ)[m]、I:電流[A]、A:導体の断面積[mm²]。簡易式は導電率97%の銅、力率1でリアクタンスを無視し、負荷が末端に集中して三相・単相3線は各相が平衡している前提。基本式は e=K×I×(Rcosθ+Xsinθ)×L(R・Xは1kmあたりの値、Lはkm)。

簡易式の係数17.8・35.6・30.8の意味

簡易式の17.8は、導電率97%の銅線で断面積1mm²・長さ1kmの抵抗がおよそ17.8Ωになることに由来します。これに単相2線式の係数2を掛けると35.6、三相3線式の√3を掛けると30.8になり、式は「1本の抵抗×係数×電流」をそのまま書き直したものです。

ハタヤの技術資料も単相2線式に35.6、三相3線式に30.8を使う式を載せており、片道の長さLを入れれば往復分は係数に含まれています。往復の長さを入れると2倍の値が出てしまうので、Lには片道の長さを使います。

簡易式の前提と、基本式を使う場面

簡易式は力率1でリアクタンスを無視しているため、モーター負荷が中心の太い幹線では実際より小さめの値が出ます。電材ランドの解説は、簡易式が基本式より約20%小さい値になることがあるとして、幹線には基本式を勧めています。

基本式は、ケーブルメーカーのカタログにある1kmあたりの交流導体抵抗RとリアクタンスX、負荷の力率cosθを入れて計算します。力率の目安は電灯で0.8〜1.0、動力で0.75〜0.8とされ、配線途中に負荷が分かれている場合は区間ごとに計算して足し合わせます。

内線規程の許容値|何%まで下がってよいか

低圧配線の電圧降下は、日本電気協会の内線規程(JEAC 8001)1310節に目安があります。基本は幹線と分岐回路でそれぞれ標準電圧の2%以下で、電気使用場所の構内に設けた変圧器から供給する場合は幹線を3%以下にできます。

配線が長い場合は、変圧器の二次側端子または引込線取付点から最も遠い負荷までのこう長に応じて、幹線と分岐回路を合わせた値で緩和されます。ケーブルメーカーの太陽ケーブルテックと電材ランドが内線規程から引用している値は次のとおりです。

こう長(最遠端の負荷まで)構内の変圧器から供給する場合電気事業者から低圧で受電する場合
60m以下幹線3%以下、分岐回路2%以下幹線2%以下、分岐回路2%以下
60m超〜120m以下合計5%以下合計4%以下
120m超〜200m以下合計6%以下合計5%以下
200m超合計7%以下合計6%以下
出典:太陽ケーブルテック「電圧降下の許容範囲について」、電材ランド「内線規程の電圧降下の解説と計算式」(いずれも内線規程1310節の引用)

ここでいう幹線は、低圧受電なら引込線取付点から主配電盤まで、高圧受電なら変圧器の二次側端子から配電盤までの配線です。分岐回路は、分電盤の遮断器から先のコンセントや機器までの配線にあたります。

設計で使うときは、手元の内線規程の版で条文と注記を確かめてください。機器メーカーが許容電圧範囲を指定している場合は、内線規程の値と機器側の条件の厳しいほうに合わせるのが安全です。

ケーブルの太さを決める4つの手順

壁面のケーブルラックに電力ケーブルを敷設する作業者

ケーブルの太さは、流せる電流(許容電流)だけでなく、電圧降下が許容値に収まるかでも確かめます。電圧降下の側から太さを決める流れは、次の4つの手順にまとめられます。

図6:電圧降下からケーブルの太さを決める4つの手順

電流と許容値を先に固め、断面積を逆算してから規格品を選びます。

STEP 01負荷電流を出す配電方式・電圧・負荷容量から電流Iを求める。増設予定も含める
STEP 02許容値を電圧に直すこう長と受電方式から%を決め、標準電圧を掛けてボルトにする
STEP 03必要な断面積を逆算簡易式をAについて解き、最低限の断面積を出す
STEP 04規格品を選び照合一つ上の公称断面積を選び、許容電流・遮断器と合わせて確かめる

※許容電流は布設方法や周囲温度で変わるため、使うケーブルのメーカー資料で確認します。

手順1:負荷電流を求める

最初に、配電方式と電圧、負荷の容量から電流を出します。モーターなら銘板の定格電流を使い、同じ幹線に複数の負荷がつながる場合は同時に動く分を合計し、近いうちに増設する予定の負荷も含めておくと後で配線をやり直さずに済みます。

手順2:許容できる電圧降下をボルトに直す

次に、内線規程の表からこう長と受電方式に合う%を選び、標準電圧を掛けてボルトに直します。200Vの分岐回路で2%なら4V、100Vなら2Vが上限で、同じ%でも電圧が低いほど許される降下のボルト数は小さくなります。

手順3:必要な断面積を逆算する

簡易式を断面積Aについて解くと、三相3線式なら「A=30.8×L×I÷(1000×e)」になります。eに手順2の許容値を入れれば、電圧降下を許容値以内に収めるのに最低限必要な断面積が出ます。

手順4:規格品を選び、許容電流と遮断器で確かめる

計算で出た断面積はぴったりの規格品がないため、一つ上の公称断面積を選びます。住電HSTの600V CVケーブル3心の場合、2・3.5・5.5・8・14・22・38・60・100mm²と続く系列から選ぶ形です。

最後に、そのケーブルの許容電流が負荷電流を上回るか、上流の遮断器の定格と合っているかを確かめます。遮断器の役割はNFBとELBの違いと使い分けで整理しており、電圧降下・許容電流・保護の3つがそろって初めて太さが決まります。

計算例:三相200V・30A・こう長50mのモーター

構内の分電盤から50m離れた三相200Vのモーター(負荷電流30A)に、分岐回路を引く場合で考えます。分岐回路の許容値を2%とすると、許される電圧降下は200V×2%=4Vです。

図7:三相200V・30A・50mの計算例

逆算すると11.6mm²が必要になり、規格品では14mm²を選びます。

STEP 01-02条件を整理三相3線式200V、I=30A、L=50m。許容値2%で e=4V
STEP 03断面積を逆算A=30.8×50×30÷(1000×4)=約11.6mm²
STEP 04規格品で確認14mm²なら e=30.8×50×30÷(1000×14)=約3.3V(1.65%)
一段細い8mm²では約5.8V(2.9%)となり許容値の4Vを超える。14mm²を候補とし、許容電流・布設条件・遮断器との照合で最終決定する。

※簡易式(力率1、リアクタンス無視)による概算です。モーターの力率や始動電流を考える場合は基本式で確かめます。

住電HSTのカタログでは、8mm²3心の許容電流は54A(気中暗渠布設・基底温度40℃)で30Aは十分流せますが、電圧降下の条件は満たしません。許容電流だけで太さを選ぶと、配線が長い回路で電圧不足が起きるのはこのためです。

単相100Vの分岐回路でも、15Aを30m先へ送ると2mm²では約8.0V(8.0%)下がり、5.5mm²でも約2.9V(2.9%)です。8mm²にしても約2.0Vとぎりぎりで、余裕を見るなら一つ上の14mm²が必要になり、100Vの回路は長さに弱いことが分かります。

ケーブル選定でよくある失敗

手順を知っていても、実務では次のような見落としが起きがちです。どれも計算そのものより、条件の置き方の誤りから生まれます。

  • 許容電流だけで太さを決め、電圧降下を確かめていない
  • 簡易式のLに往復の長さを入れ、電圧降下を2倍に見積もって過大な太さを選ぶ
  • 幹線と分岐回路の降下を別々に見て、合計が許容値を超えている
  • モーターの始動電流を考えず、始動のたびに制御機器がリセットされる
  • 後から負荷を増設し、もとの太さのまま電流だけが増えている

電圧降下を小さくする対策

電圧降下は「電流×抵抗」で決まるため、対策は抵抗を減らすか電流を減らすかのどちらかです。農林水産省の資料も太線化、送り出し電圧の調整、力率改善、始動方式の見直しを挙げています。

図8:電圧降下を小さくする4つの対策

抵抗を減らす2つと、電流を減らす2つに分けて考えます。

ケーブルを太くする最も確実。費用と配管・ラックの寸法が増える
配線を短くする分電盤を負荷の近くに置き、幹線で近くまで送る
電圧を上げる400V化で電流が減る。変圧器や機器の変更を伴う大きな工事
電流を減らす力率改善で無効電流を減らし、始動方式で始動電流を抑える

※どの対策が合うかは、配線の長さ・負荷の種類・工事の範囲で変わります。

太くする・短くする

既設の回路で手軽なのは、ケーブルを一段太くするか、負荷の近くに分電盤を置いて分岐回路を短くする方法です。太い幹線で負荷の近くまで送り、細い分岐回路は短くする配置にすると、同じ銅の量でも電圧降下を抑えやすくなります。

電圧を上げる・電流を減らす

同じ電力を送るなら、電圧が2倍になれば電流は半分になり、電圧降下のボルト数も半分になります。そのうえ基準の電圧が2倍なので、%で見た電圧降下はおよそ4分の1になり、長い配線ほど電圧を上げる効果が大きく出ます。

ただし400V化は変圧器やモーター、制御機器の電圧仕様まで変わる大きな設備変更で、新設や大規模更新のときに検討するのが現実的です。電流を減らす方法としては、進相コンデンサによる力率改善で無効電流を減らすやり方もあります。

電圧降下のよくある質問

電圧降下と電力損失は同じものですか?

同じではなく、電圧降下は電線の上で失われる電圧、電力損失はそれによって電線で熱になる電力です。抵抗だけで考えると損失は「電流の2乗×抵抗」で増えるため、電流が2倍になると損失は4倍になります。

直流24Vの制御回路でも電圧降下は問題になりますか?

問題になります。電圧が低い回路ほど、同じボルト数の降下でも%で見た割合が大きくなるため、センサーやリレーまでの配線が長い場合は端子電圧が機器の動作範囲に入っているかを確かめます。

アルミ線の場合も同じ簡易式を使えますか?

そのままでは使えません。簡易式の係数は導電率97%の銅を前提にしているため、アルミ導体ではメーカー資料の導体抵抗を使い、基本式で計算します。

電圧降下の計算はテスターの測定で代わりになりますか?

既設の回路なら、負荷を運転した状態で電源側と負荷の端子の電圧を同時に測れば、実際の降下を確かめられます。ただし最大負荷や始動時の状態は測りにくいので、新設や増設では計算で余裕を見ておく必要があります。

まとめ

この記事のまとめ
  • 電圧降下は電線の抵抗とリアクタンスにより、負荷側の電圧が電源側より下がる現象
  • 電線が長い・細い、電流が大きい、力率が低いほど大きくなる
  • モーターのトルク低下や始動不能、制御機器の誤動作、照明のちらつきの原因になる
  • 簡易式の係数は単相2線35.6、三相3線30.8、単相3線17.8で、Lは片道の長さ
  • 内線規程の目安は幹線・分岐それぞれ2%以下。太さは電圧降下・許容電流・遮断器の3つで決める

電圧降下は、配線を設計する人だけでなく、設備の不調を追いかける人にも関わる基礎です。関連する職種は電気・電子設計や設備保全で、電圧の使い分けについては次の記事もあわせて読むと理解が深まります。

出典

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MONOSCOPEの運営者

プラント機器メーカーとプラントメーカーで約10年、設備の提案・設計・試運転に携わったのち、Webマーケターに転身。現在はBtoB製造業専門のWebコンサルタントとして、メーカーの情報発信を支援しています。エネルギー管理士/第三種電気主任技術者。工業技術ブログを2017年から運営(500本以上執筆)、YouTube登録者約2万人、Xフォロワー約1万人。

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