ハーバーボッシュ法とは?反応式・ルシャトリエの原理と工場の条件

改質炉と合成塔が並ぶ臨海部のアンモニア製造プラント

ハーバーボッシュ法とは、空気中の窒素(N2)と水素(H2)を鉄系の触媒の上で反応させ、アンモニア(NH3)を工業的に合成する方法です。反応式は N2+3H2⇄2NH3 で、実際の工場は高圧・400〜500℃・鉄系触媒・未反応ガスの循環という4つの工夫で成り立っています。

つくられたアンモニアの約7割は肥料になり、残りは硝酸や樹脂・合成繊維などの化学品の原料に回ります。世界の生産量はアンモニア換算で年間約1.8億トンにのぼり、その製造には世界の最終エネルギー消費の約2%が使われています。

この記事では、反応式とルシャトリエの原理で条件が決まる理由と、反応速度・材料の2つの問題点を整理します。続いて、実際の工場の流れ、原料の水素づくりとCO2、世界と日本の生産、燃料アンモニアの動きを見ていきます。

目次

ハーバーボッシュ法(ハーバー法)の背景

ハーバーボッシュ法が求められたのは、アンモニアが窒素肥料の原料になるからです。作物は育つのに窒素を多く必要としますが、空気の約8割を占める窒素ガスはそのままでは植物が使えないため、人の手で使える形に変える(窒素を固定する)方法が必要でした。

難しいのは、窒素分子が三重結合(N≡N)で強く結び付いて安定しており、ほとんど反応しないことです。窒素を水素と結び付けるには、強い条件と、反応を助ける優れた触媒の両方が欠かせませんでした。

図1:空気の窒素が肥料・化学品になるまで

窒素は空気から、水素は天然ガスと水から取り、工場でアンモニアに合成します。

空気(N₂)天然ガス・水(H₂)合成工場肥料・化学品

※窒素と水素は別々の原料から取ります。水素のつくり方は「原料の水素づくりとエネルギー・CO₂」で説明します。

この課題に対し、ドイツの化学者フリッツ・ハーバーが合成の道筋を示し、化学会社BASFのカール・ボッシュが高圧装置として工業化しました。1913年にはドイツのオッパウで世界初のアンモニア合成工場が動き出し、1年後には日産40トンのアンモニアを生産しています。

ハーバーは1918年に、ボッシュは高圧化学の方法の開発で1931年にノーベル化学賞を受けました。授業などでは「ハーバー法」と呼ばれることも多く、工業化した2人の名前を並べた「ハーバー・ボッシュ法」と同じ方法を指しています。

ハーバーボッシュ法の反応式

ハーバーボッシュ法の反応式は、窒素1分子と水素3分子からアンモニア2分子ができる、係数が1:3:2の式です。この反応は熱を出す発熱反応で、アンモニアが2 mol できるごとに約92 kJ の熱が出ます。

熱化学方程式(従来の書き方)
N2 + 3H2 ⇄ 2NH3 + 92 kJ
エンタルピー変化を使う書き方(新しい学習指導要領の教科書)
N2(気) + 3H2(気) → 2NH3(気) ΔH = −92 kJ
ΔH:反応エンタルピー(25℃・1 bar、NH3 2 mol あたり)。負の値は発熱を表します。気体のアンモニアの標準生成エンタルピー −45.94 kJ/mol(NIST)の2倍で −91.9 kJ ≒ −92 kJ です。⇄ は両向きに進む可逆反応を表します。

2つの式は同じ内容で、従来の熱化学方程式では出ていく熱を右辺に「+92 kJ」と書き、新しい教科書のエンタルピー変化の書き方では物質がもつエネルギーが減るので ΔH を負の値で書きます。符号が逆に見えても、発熱反応であることに変わりはありません。

この反応熱の向きが、次の章で見る温度の決め方に直結します。発熱反応であることは、工場で合成塔から出る熱を回収して蒸気づくりに使えるという利点にもつながっています。

ハーバーボッシュ法は可逆反応(ルシャトリエの原理)

ハーバーボッシュ法は、右向き(合成)と左向き(分解)が同時に起こる可逆反応です。そのため一定の条件では見かけ上止まった平衡状態になり、アンモニアを多く得るには平衡を右へ動かす条件を選ぶ必要があります。

条件を変えたときに平衡がどちらへ動くかを教えてくれるのが、ルシャトリエの原理です。「平衡は、加えられた変化をやわらげる向きに移動する」という原理で、温度と圧力にそれぞれ当てはめると答えが出ます。

温度を下げると、平衡は熱を出す向き、つまりアンモニアができる右向きへ移ります。合成は発熱反応なので、下げられた温度を補うように熱を出す側へ進むと考えると分かりやすく、低温ほど平衡でのアンモニアの割合は大きくなります。

反応の前後で気体の物質量を比べる
N2 + 3H2 ⇄ 2NH3
1 mol + 3 mol = 4 mol → 2 mol
左辺も右辺もすべて気体です。右へ進むと気体の分子の数が半分になり、同じ体積なら圧力が下がります。

圧力を上げると、平衡は気体の分子の数が減る向きへ移ります。左辺の気体は合わせて4 mol、右辺は2 mol なので、高圧にするほど右向きに進み、アンモニアの割合が増えます。

できたアンモニアを取り除くことも、平衡を右へ動かす操作です。生成物が減るとそれを補う向きに反応が進むためで、実際の工場ではガスを冷やしてアンモニアを液体にし、取り出しています。

図2:ルシャトリエの原理で見る4つの操作

操作ごとに「平衡の位置」と「反応の速さ」のどちらに効くかが違います。

温度を下げる発熱する右向きへ移る。ただし反応は遅くなる平衡:右へ速さ:遅くなる
圧力を上げる気体が4 mol→2 mol に減る右向きへ移る平衡:右へ速さ:速くなる
アンモニアを取り除く冷やして液体にし、ガスから抜き取る平衡:右へ
触媒を使う平衡の位置は変えず、平衡に着くまでの時間を縮める平衡:動かない速さ:速くなる

平衡だけを考えれば、最も有利なのは「低温・高圧」です。ところが低温にすると今度は反応そのものが遅くなり、工業製法としては成り立たなくなります。

ハーバーボッシュ法の問題点①反応速度と触媒

温度を下げると平衡は右へ動きますが、分子の運動が穏やかになって衝突の勢いが弱まり、反応速度が大きく下がります。工業製法は決まった時間に大量につくる必要があるため、平衡に近づくまでに長い時間がかかる条件は使えません。

逆に温度を上げると速く反応しますが、平衡が左へ動き、たどり着けるアンモニアの割合が小さくなります。収率(どこまで進むか)と速度(どれだけ速く進むか)が反対を向くことが、ハーバーボッシュ法のいちばんの難しさです。

図3:温度と平衡・速度のトレードオフ(模式図)

低温ほど平衡では有利で、高温ほど速い。触媒が速さの線を押し上げ、間の温度で両立させます。

平衡でのNH₃の割合速さ(触媒あり)速さ(触媒なし)工場の温度域低温高温 →

※傾向を示す模式図で、縦軸の値は示していません。実際の割合は圧力やガスの組成でも変わります。

この板ばさみを解いたのが触媒で、工業的には四酸化三鉄(Fe3O4、磁鉄鉱)を主成分とする鉄系の触媒が使われます。使い始める前に水素で還元し、表面の鉄が反応の場として働く状態にしてから運転します。

窒素と水素は鉄の表面に吸着すると、N≡N や H−H の結合が弱まって原子に分かれやすくなります。表面で窒素原子に水素原子が順に結び付いてアンモニアになるため、触媒がないときより低い活性化エネルギーで反応が進みます。

大事なのは、触媒は平衡の位置を変えず、平衡にたどり着く速さだけを上げる点です。触媒のおかげで温度を少し下げても実用的な速度を保てるようになり、工場は平衡と速度の折り合う400〜500℃あたりで運転されています。

触媒にはアルミニウムやカルシウムなどの成分が少量加えられ、鉄の粒が熱で焼き固まって働きが落ちるのを防いでいます。こうした改良の積み重ねで、いまの鉄系触媒は交換まで15〜20年もつとされています。

ハーバーボッシュ法の問題点②高温高圧の水素が鋼をもろくする

平衡のために圧力を上げると、もう一つの問題が出てきます。高温・高圧の水素が、合成管(反応器)の鋼をもろくしてしまうことで、BASFの記録では装置を大きくした試験で高圧の鋼管がくり返し破裂し、原因は鋼に入り込んだ水素でした。

水素は高温になると原子の形で鋼の中へ入り込み、鋼に含まれる炭素(炭化鉄)と反応してメタンになります。メタンは鋼から抜け出せずに結晶の境目にたまり、小さな割れをつなげていくため、鋼は強さを失います。現在は高温水素侵食と呼ばれる現象です。

ボッシュは1911年、この問題を「二重管」で解きました。反応ガスに触れる内側に内張りの管を入れ、圧力を受け持つ外側の鋼の筒と役割を分けることで、入り込んだ水素を害なく外へ逃がす構造です。

いまの設備では、温度と水素の分圧ごとに鋼種が使える範囲を示した線図(米国石油協会の API RP 941、通称ネルソン線図)をもとに、炭素鋼かクロム・モリブデン鋼かといった材料を選びます。合成塔のような圧力容器は、材料の選定と定期的な検査で安全を保っています。

ここまでをルシャトリエの原理から整理すると、温度は低いほど、圧力は高いほど有利です。そのうえで低温では遅すぎる問題には触媒で、高圧の水素の問題には材料と構造の工夫で応えたのが、ハーバーボッシュ法の考え方です。

「低温」といっても400〜500℃あり、日常の感覚では十分に高温です。速度を確保できる範囲でできるだけ温度を下げた結果がこの値で、触媒の働きと平衡の両方から決まっています。

実際のアンモニア工場では:合成の条件と循環

化学プラントの合成ガス圧縮機と高圧配管を点検する作業者

現在のアンモニア工場は、合成の圧力を主に150〜250 bar(約15〜25 MPa、約150〜250気圧)とし、温度は400〜500℃前後で運転します。合成塔の中には鉄系触媒を詰めた層が複数段あり、触媒層を3段にして転化率を高める設計も使われています。

合成塔を1回通っただけでは、合成ガスのおよそ25%しかアンモニアになりません。そこで出てきたガスを冷やしてアンモニアだけを液体にして抜き取り、反応しなかった窒素と水素に新しいガスを足して、圧縮機で合成塔へ戻します。

図4:合成ループ(合成塔・分離・循環)

1回で反応するのは一部だけなので、アンモニアを抜いた残りのガスを何度も合成塔へ戻します。

圧縮機合成塔冷却器分離器1回で約25%NH₃を液化未反応ガスを戻す新しい合成ガス液体アンモニア一部をパージ

循環を続けると、合成ガスに含まれるメタンなどの反応しない成分がループの中にたまっていきます。そのため一部のガスを抜き出す(パージする)必要があり、抜いたガスからは水素と窒素を回収して再び使います。

圧力をさらに上げればアンモニアの割合は増えますが、圧縮の動力が増え、装置の壁も厚くしなければなりません。平衡の有利さと、圧縮のエネルギー・設備費・材料の制約との折り合いが、いまの圧力の範囲です。

反応熱の回収も、工場の効率を左右します。合成塔出口の熱いガスは熱交換器で入口のガスやボイラーの給水を温め、高圧の蒸気もつくるので、熱を工場の中で回す配管と機器の配置がエネルギー消費に直結します。

こうした設備は、化学メーカーと、設計・調達・建設を請け負うエンジニアリング会社が組んでつくります。建設までの流れはプラント業界の仕事の流れと重なる部分が多くあります。

原料の水素づくりとエネルギー・CO2

ハーバーボッシュ法の窒素は空気から取れますが、水素は自然にはほとんど存在しないため、別の原料からつくる必要があります。IEAによると、世界の生産の7割強は天然ガスの水蒸気改質で、残りの大半は石炭のガス化で水素を得ています。

水蒸気改質(吸熱反応)
CH4 + H2O → CO + 3H2
シフト反応(わずかに発熱)
CO + H2O → CO2 + H2
水蒸気改質は700〜1,000℃の水蒸気と触媒を使い、3〜25 bar で行います(米国エネルギー省)。2つを合わせると、メタン1分子から水素4分子と CO2 1分子ができます。

天然ガスの主成分であるメタンを高温の水蒸気と触媒で反応させると、水素と一酸化炭素ができます。続くシフト反応で一酸化炭素を水蒸気と反応させ、もう1分子の水素と二酸化炭素に変えるため、水素をつくる工程そのものからCO2が出ます。

窒素は、二次改質炉に空気を吹き込むことで取り込みます。空気中の酸素は残ったメタンの一部を燃やして反応に必要な熱を出し、残った窒素がそのまま合成ガスの窒素になるという、一石二鳥の仕組みです。

図5:天然ガスからアンモニアができるまで

前半で窒素と水素の合成ガスをつくり、触媒を傷める成分を除いてから合成ループへ送ります。

合成ガスをつくる
01脱硫天然ガスの硫黄を除く。改質触媒が硫黄で働かなくなるため
02一次改質触媒を詰めた管を炉で加熱し、メタンと水蒸気から水素をつくる
03二次改質空気を入れて窒素を取り込む。酸素はメタンを燃やし熱を出す
04シフト反応一酸化炭素を水蒸気と反応させ、水素とCO₂に変える(高温・低温の2段)
05CO₂除去炭酸カリウム液などにCO₂を吸収させて分離する
06メタネーション残ったCOとCO₂をメタンと水に変え、合成触媒を守る
アンモニアを合成する
07圧縮合成ガスを150〜250 barまで圧縮し、循環ガスと合わせる
08合成塔鉄系触媒の層を通し、400〜500℃でアンモニアに
09冷却・分離液化したアンモニアを取り出し、残りのガスは循環へ

※天然ガスを原料にする一般的な流れです。会社ごとのプロセスで細部は異なります。

合成塔の手前では、触媒を傷める成分を順に取り除きます。原料の硫黄は改質触媒を働かなくするので最初に除き、合成ガスに残った一酸化炭素や二酸化炭素は、合成に使う鉄系触媒を傷めないよう最後にメタンと水に変えます。

CO2は大きく2か所から出ます。1つはシフト反応でできた分で、吸収液を使う除去工程で合成ガスから分離されます。もう1つは改質炉を加熱するために燃やす燃料の排ガスで、こちらは煙突から出ていきます。

IEAによると、アンモニア1トンあたりの直接のCO2排出は世界平均で約2.4トン、合計で年間約4.5億トンにのぼります。エネルギー原単位は平均で約41 GJ/t ですが、最良の天然ガス法なら約28 GJ/t まで下がるため、設備の更新や熱回収の余地が大きい分野です。

排出を減らす主な方向は原料の水素を変えることで、再生可能エネルギーの電気で水を電気分解した水素を使うものをグリーンアンモニアと呼びます。化石燃料由来でも出たCO2を回収して貯留するものはブルーアンモニアと呼ばれ、脱炭素・カーボンニュートラルの手段として計画が進んでいます。

世界と日本の生産・用途、燃料アンモニアの動き

図6:数字で見るアンモニア

世界で年間約1.8億トンつくられ、その約7割が肥料に使われます。

約1.8億t世界の生産(2024年推定、窒素換算 約1.5億t)
約2%世界の最終エネルギー消費に占める割合
約2.4tアンモニア1tあたりの直接CO₂排出(世界平均)
約108万t日本の原料用消費(2019年、国内生産が約8割)

10のうち7が肥料に(約70%、IEA 2021年)

※世界の生産は米国地質調査所(USGS)の窒素換算値をアンモニアに換算(×17/14)。日本の数字は資源エネルギー庁の資料(2021年8月)によります。

アンモニアの生産と用途

米国地質調査所(USGS)によると、2024年の世界のアンモニア生産は窒素換算で約1億5,000万トン(推定)で、アンモニアに換算すると約1億8,000万トンになります。国別では中国が約3割を占め、インド・ロシア・米国が続きます。

用途の中心は肥料で、IEAは生産の約70%が肥料に使われるとしています。アンモニアは尿素・硝酸アンモニウム・リン酸アンモニウムなどの肥料になるほか、硝酸を経て樹脂や合成繊維、爆薬の原料にもなります。

肥料の主力である尿素はアンモニアとCO2からつくられ、尿素の製造技術では東洋エンジニアリングのような日本のエンジニアリング会社も強みを持っています。

日本では原料用のアンモニアを年間約108万トン(2019年)消費しており、約8割を国内で生産し、約2割をインドネシアやマレーシアから輸入しています(資源エネルギー庁)。アンモニアは、化学業界のサプライチェーンの上流に位置する基礎原料の一つです。

燃料アンモニアと新しい合成法の動き

近年は、燃やしてもCO2を出さない燃料としての利用が注目されています。JERAの碧南火力発電所4号機では、2024年4〜6月に石炭の一部をアンモニアに置き換える実証を行い、100万kWの出力で20%の転換に達しました(NEDO)。

燃料アンモニア導入官民協議会は2021年2月の中間取りまとめで、国内の燃料アンモニアの需要を2030年に年間300万トン、2050年に3,000万トンと想定しました。石炭火力1基(100万kW)の20%混焼だけで年間約50万トンが要る計算で、いまの原料用の消費の約半分にあたります。

2023年6月に改定された水素基本戦略では、アンモニアなどを含む「水素等」の導入目標を2030年に年間300万トン、2040年に1,200万トン、2050年に2,000万トンとしています。

量を確保するため、海外で低炭素アンモニアをつくって運ぶ計画も動いています。2025年12月には水素社会推進法の価格差支援で、米国ルイジアナ州の低炭素アンモニアを日本の発電所や工場へ運ぶ計画が認定され、既存燃料との価格差が15年間支援されます。

合成法そのものの改良も続いています。日本では細野秀雄氏らがエレクトライド触媒を開発しました。従来より低温・低圧でアンモニアをつくる小型設備の実用化を、東京工業大学(現・東京科学大学)の研究成果をもとに2017年に設立されたつばめBHBが進めています。

ハーバーボッシュ法のよくある質問

ハーバー法とハーバーボッシュ法は違う方法ですか?

同じ方法を指します。ハーバーが合成の道筋を示し、ボッシュが高圧装置として工業化したことから2人の名前を並べてハーバー・ボッシュ法と呼び、略してハーバー法とも呼ばれます。

オストワルト法とはどういう関係ですか?

オストワルト法は、ハーバーボッシュ法でつくったアンモニアから硝酸をつくる方法です。アンモニアを白金触媒で酸化して一酸化窒素にし、さらに酸化して水に吸収させる流れで、できた硝酸は硝酸アンモニウムなどの肥料や樹脂の原料になります。

合成に使う触媒はどのくらいの期間使えますか?

鉄系の合成触媒は長持ちし、触媒メーカーのTopsoeは交換まで15〜20年もつとしています。交換は、工場を止めて行う定期修理(定修)や設備の改造に合わせて行うのが一般的です。

アンモニアは燃やしてもCO2を出さないのですか?

分子に炭素を含まないので、燃やしてもCO2は出ません。ただし天然ガスからつくれば製造の段階でCO2が出るうえ、燃やすと窒素酸化物(NOx)が出やすいため、発電では NOx を抑えるバーナーの開発が進められてきました。

まとめ

この記事のまとめ
  • ハーバーボッシュ法は、窒素と水素を鉄系触媒で反応させてアンモニアをつくる工業的製法
  • 反応式は N2+3H2⇄2NH3(ΔH=−92 kJ)で、発熱し気体の物質量が4 mol→2 mol に減る
  • ルシャトリエの原理では低温・高圧が有利だが、低温では遅いので触媒を使い400〜500℃で運転する
  • 高温高圧の水素は鋼をもろくするため、二重管や材料の選び方で対策してきた
  • 実際の工場は150〜250 bar で、1回約25%の反応を循環で補い、原料の水素づくりでCO2が出る

ハーバーボッシュ法は、平衡・速度・材料という化学の基本が、そのまま工場の温度や圧力、設備の形に表れている製法です。水素を使った脱炭素の動きは、製鉄の水素還元製鉄や、製油所での液化水素の製造にも広がっています。

出典

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プラント機器メーカーとプラントメーカーで約10年、設備の提案・設計・試運転に携わったのち、Webマーケターに転身。現在はBtoB製造業専門のWebコンサルタントとして、メーカーの情報発信を支援しています。エネルギー管理士/第三種電気主任技術者。工業技術ブログを2017年から運営(500本以上執筆)、YouTube登録者約2万人、Xフォロワー約1万人。

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