製造業の業種一覧|13業種の違いと特徴・代表的な製品をわかりやすく解説

製造ラインを望む工場通路を歩く若手技術者

「製造業の業種」と聞くと、多くの方は自動車や家電、食品といった身近な製品のメーカーを思い浮かべるのではないでしょうか。

実際には、製造業には完成品メーカーだけでなく、素材や部品、工場の設備をつくる企業まで幅広い業種があります。同じ製造業でも、景気の影響の受け方や、求められる知識・人材は業種ごとに大きく異なります。

この記事では、製造業の13業種を、全体の見取り図、素材、部品、完成品、設備・インフラの各グループ、業種ごとの違いと選び方という順で整理します。

目次

製造業の13業種は4つのグループで整理できる

製造ラインを望む工場通路を歩く若手技術者

製造業の業種は、統計上は日本標準産業分類の24の中分類に分かれています。ただ、就職や転職で業界を比べるときには、中分類のままでは細かすぎたり、実際の事業のまとまりと合わなかったりすることがあります。

MONOSCOPEでは、製造業を13業種に整理し、さらにサプライチェーン上の役割に沿って「素材」「部品」「完成品」「設備・インフラ」の4グループに分けています。モノが流れる順番に沿って見ることで、業種どうしの関係がつかみやすくなります。

4グループの考え方

素材グループは、鉄やアルミ、化学品、セラミックスなど、ほかの業種の原料となる材料をつくります。部品グループは、素材を加工して、ベアリングや半導体、プレス部品などの部品をつくります。

完成品グループは、部品を組み合わせて自動車や機械、家電、食品などの最終製品に仕上げます。設備・インフラグループは、これらの工場そのものや、生産ラインを動かす自動化システムを提供します。

なお、ひとつの企業が複数のグループにまたがることは珍しくありません。たとえば化学メーカーが電子材料を、電機メーカーがFA機器を手がけるように、大手企業ほど事業の幅が広い傾向があります。企業を見るときは、会社全体の業種だけでなく、事業部ごとの製品にも目を向けると実態がつかみやすくなります。

図1:製造業13業種の4グループ

サプライチェーン上の役割に沿って、13業種を4つに分けています。

素材(3業種)鉄鋼・非鉄金属、化学・樹脂・ゴム、窯業・セラミックス
材料を供給
部品(3業種)機械要素部品、電子部品・半導体、金型・プレス・切削加工
部品を供給
完成品(5業種)自動車・輸送機器、産業機械・工作機械、電機・精密機器ほか
工場と設備を支える
プラント工場や設備の設計・建設
FA・自動化制御機器やロボット
産業機械完成品でもあり設備でもある

※完成品には航空宇宙・造船、食品・医薬・日用品も含みます。企業によっては複数の業種にまたがります。

統計の業種分類との関係

13業種は統計の中分類と一対一で対応するわけではありません。たとえば「電子部品・半導体」には、統計上の電子部品・デバイス製造業に加えて、半導体製造装置や材料の企業も関わります。規模感を見るときは、関係の深い中分類の数字を目安として参考にするのが現実的です。

経済産業省「経済構造実態調査」の2024年調査によると、2023年の製造品出荷額等は輸送用機械器具製造業が約79.8兆円で最大でした。以下では、各業種の説明の中で、確認できた範囲の規模感もあわせて紹介します。

ただし、出荷額の大きさと働きやすさや将来性は必ずしも一致しません。規模の小さな業種でも、特定の製品で世界的なシェアを持つ企業や、成長分野に関わる企業があります。数字は業界の全体像をつかむための目安として活用してください。

図2:関連する中分類別の製造品出荷額等

業種によって産業の規模には大きな差があります。

輸送用機械79.8兆円
化学工業33.4兆円
食料品33.0兆円
生産用機械24.8兆円
鉄鋼業23.8兆円
電気機械21.8兆円
電子部品・デバイス17.3兆円
非鉄金属13.3兆円

※2023年の実績(2024年経済構造実態調査・製造業事業所調査)。13業種とは範囲が一致しません。

素材グループ:鉄鋼・非鉄金属、化学・樹脂・ゴム、窯業・セラミックス

砂漠地帯で建設が進む大型石油化学プラント

素材グループは、サプライチェーンのいちばん上流にある業種です。大規模な設備で原料を連続的に処理する「装置産業」の性格が強く、エネルギーを多く使うため、脱炭素への対応も大きなテーマになっています。

取引の多くは企業向けで、一般の知名度は完成品メーカーほど高くありません。その一方で、素材の性能が完成品の品質を左右するため、顧客と共同で新しい材料を開発する仕事も多く、技術者にとって手応えの大きい分野です。

鉄鋼・非鉄金属

鉄鋼は鉄鉱石や鉄スクラップから鋼材をつくる業種で、自動車や建築、造船、機械など幅広い産業を支えています。非鉄金属は、アルミや銅、チタン、レアメタルなどを扱い、電線や電子材料、軽量部材の原料になります。

近年は、製鉄プロセスの脱炭素化や、電気自動車・再生可能エネルギー向けの材料需要への対応が大きなテーマです。製造現場では、大型設備の操業管理や設備保全、品質管理に携わる技術者が多く働いています。

2023年の製造品出荷額等は鉄鋼業が約23.8兆円、非鉄金属製造業が約13.3兆円でした(2024年経済構造実態調査)。高炉を持つ大手企業から特殊鋼、電線メーカーまで事業の幅は広く、詳しくは鉄鋼・非鉄金属業界とはで解説しています。

化学・樹脂・ゴム

化学は、石油などを原料に基礎化学品から機能性材料までをつくる業種です。樹脂(プラスチック)やゴムの製品メーカーもこのグループに含めています。半導体材料や電池材料、医療用素材など、付加価値の高い分野で強みを持つ企業が多いのが特徴です。

化学プラントは24時間の連続操業が多く、安全管理と安定操業が最優先されます。研究開発の比重が高い業種でもあり、化学系の学生が活躍しやすい分野です。

2023年の製造品出荷額等は化学工業が約33.4兆円で、中分類別では輸送用機械に次ぐ規模でした。プラスチック製品製造業(約13.5兆円)、ゴム製品製造業(約4.0兆円)も加えると、裾野の広い業種です。詳しくは化学・樹脂・ゴム業界とはをご覧ください。

窯業・セラミックス

窯業は、土や石などの無機材料を高温で焼き固めてつくる業種です。ガラスやセメント、陶磁器といった伝統的な製品に加え、電子部品に使われるファインセラミックスや、半導体製造装置の部材など先端分野でも使われています。

焼成の温度や時間のわずかな違いが品質を左右するため、材料とプロセスの両方に関する知見が求められます。

2023年の窯業・土石製品製造業の出荷額等は約8.5兆円でした。建材向けの比重が大きい一方で、電子部品向けの高機能材料で世界的な競争力を持つ企業もあります。詳しくは窯業・セラミックス業界とはで整理しています。

部品グループ:機械要素部品、電子部品・半導体、金型・プレス・切削加工

工場の作業台に並ぶ精密加工された金属部品

部品グループは、素材を加工して、完成品に組み込まれる部品をつくる業種です。顧客の完成品メーカーの設計に合わせて、高い精度と品質で量産する力が求められます。完成品の生産動向の影響を受けやすい一方、特定の部品で高いシェアを持つ企業も多くあります。

部品メーカーの技術者は、顧客の設計部門と仕様をすり合わせたり、量産の立ち上げに立ち会ったりと、社外の技術者と一緒に仕事を進める機会が多くなります。

機械要素部品

機械要素部品は、ベアリング(軸受)や歯車、ねじ、ばね、減速機など、機械を動かすために欠かせない基本的な部品をつくる業種です。自動車や産業機械、ロボットなど、動くものの多くに使われています。

目立たない部品ですが、機械の寿命や性能、省エネ性を左右するため、摩擦や強度、潤滑といった機械工学の知識が生きる分野です。

標準品を大量に生産する企業と、顧客ごとに設計する特注品を扱う企業があり、どちらも品質の安定が信頼の源になります。統計上は、はん用機械器具製造業(2023年の出荷額等は約12.9兆円)などにまたがる分野です。詳しくは機械要素部品業界とはで解説しています。

電子部品・半導体

電子部品・半導体は、コンデンサーやセンサー、コネクター、半導体チップなど、電子機器に欠かせない部品をつくる業種です。半導体をつくるための製造装置や材料の分野では、日本企業が強い存在感を持っています。

生成AIやデータセンター向けの需要が拡大する一方、スマートフォンや自動車の生産動向による浮き沈みも大きい業種です。各国が半導体の国内生産を支援する動きもあり、国内では新工場の建設が相次いでいます。

2023年の電子部品・デバイス・電子回路製造業の出荷額等は約17.3兆円でした。日本半導体製造装置協会によると、日本製半導体製造装置の販売高は2025年度に約5.2兆円となり、2026年度は約6.6兆円が見込まれています(2026年7月発表)。詳しくは電子部品・半導体業界とはをご覧ください。

金型・プレス・切削加工

金型・プレス・切削加工は、金属や樹脂を成形・加工して部品をつくる業種です。量産に使う金型を設計・製作する企業、プレス機で金属板を打ち抜く企業、工作機械で金属を削る企業などが含まれ、中小企業が多いのが特徴です。

自動車や家電の新製品が立ち上がるたびに新しい金型や加工が必要になるため、完成品メーカーの開発・量産の動きと密接に連動しています。

2024年調査では、金属製品製造業の事業所数が約3万で中分類のなかで最も多く、地域に根ざした加工企業の層の厚さがうかがえます。熟練の技能とデジタル技術を組み合わせる動きも広がっています。詳しくは金型・プレス・切削加工業界とはで整理しています。

図3:素材・部品グループ6業種の代表的な製品

上流の6業種は、ほかの業種に材料や部品を供給します。

鉄鋼・非鉄金属鋼板、特殊鋼、アルミ材、銅線、電線
化学・樹脂・ゴム基礎化学品、樹脂材料、タイヤ、機能性材料
窯業・セラミックスガラス、セメント、ファインセラミックス
機械要素部品ベアリング、歯車、ねじ、ばね、減速機
電子部品・半導体コンデンサー、センサー、半導体、製造装置
金型・プレス・切削金型、プレス部品、切削加工部品

完成品グループ:自動車から食品・医薬品まで5業種

日本の自動車工場で車体が並ぶ長い組立ライン

完成品グループは、部品を組み合わせて最終製品に仕上げる業種です。一般の人にも名前が知られた大企業が多く、製品の企画や全体設計、ブランドづくりまでを担います。MONOSCOPEでは5つの業種をこのグループに含めています。

完成品メーカーには多数の部品メーカーや素材メーカーが取引先として連なるため、購買・調達や生産管理の仕事の規模も大きくなります。製品全体の仕様を決める立場にあることから、サプライチェーン全体の動きに影響を与える存在でもあります。

自動車・輸送機器と航空宇宙・造船

自動車・輸送機器は、日本の製造業で最大の業種です。日本自動車工業会によると、2023年の自動車製造業の製造品出荷額等は約71.6兆円で、製造業全体の19.2%を占めました。完成車メーカーを頂点に部品メーカーが連なる、裾野の広い構造が特徴です。電動化やソフトウェアで機能が決まるクルマへの転換が進み、求められる技術者の専門分野も広がっています。詳しくは自動車・輸送機器業界とはで解説しています。

航空宇宙・造船は、航空機や宇宙機器、船舶をつくる業種です。日本航空宇宙工業会の調査では、航空機の生産額は2024年度に1兆9,867億円と、前年度から31.7%増えました。開発期間が長く、少量で高い信頼性が求められるのが特徴です。造船は、中国・韓国との国際競争が激しいなかで、環境性能の高い船舶の開発が進められています。詳しくは航空宇宙・造船業界とはをご覧ください。

産業機械・工作機械

産業機械・工作機械は、ほかの工場で使われる機械をつくる業種です。金属を削る工作機械、樹脂を成形する射出成形機、建設機械、農業機械などが含まれます。顧客の工場で長く使われるため、販売後の保守やアフターサービスも重要な事業です。2023年の生産用機械器具製造業の出荷額等は約24.8兆円でした。

工作機械は「マザーマシン」とも呼ばれ、日本工作機械工業会によると2025年の受注額は1兆6,043億円で、このうち外需が7割超を占めました。詳しくは産業機械・工作機械業界とはで整理しています。

電機・精密機器

電機・精密機器は、家電や重電機器、計測機器、医療機器、カメラ、プリンターなどをつくる業種です。2023年の出荷額等は電気機械器具製造業が約21.8兆円、業務用機械器具製造業が約7.6兆円でした。

消費者向けの家電から、発電設備や医療機器のような社会インフラ向けまで事業の幅が広く、近年はBtoB向けの事業に重心を移す企業も目立ちます。電気・電子、機械、ソフトウェアを組み合わせる製品が多く、幅広い分野の技術者が協力して開発を進めます。詳しくは電機・精密機器業界とはで解説しています。

食品・医薬・日用品

食品・医薬・日用品は、私たちの生活に最も身近な製品をつくる業種です。2023年の出荷額等は食料品製造業が約33.0兆円、飲料・たばこ・飼料製造業が約10.9兆円でした。事業所数も多く、全国各地に工場があります。

衛生管理や法規制への対応が厳しく、品質保証の仕事の比重が大きいのが特徴です。景気の影響を比較的受けにくい一方、原材料価格の変動への対応が課題になります。医薬品では研究開発に長い期間と多額の投資が必要で、製造では厳格な品質基準への適合が求められます。詳しくは食品・医薬・日用品業界とはをご覧ください。

設備・インフラグループ:プラントエンジニアリング、FA・自動化システム

食品トレーを箱詰めする協働ロボット

設備・インフラグループは、製造業の「工場そのもの」や「生産ラインを動かす仕組み」を提供する業種です。顧客の設備投資の動向に大きく左右される一方、人手不足や脱炭素を背景に、工場の新設・更新や自動化への需要は底堅いとされています。

製品を「売って終わり」ではなく、顧客の工場で設備が動き始めるまで、さらには稼働後の保守まで関わる点が特徴です。顧客の現場に足を運ぶ機会も多くなります。

プラントエンジニアリング

プラントエンジニアリングは、化学工場や発電所、LNG基地、医薬品工場などの大規模な設備を、設計・調達・建設(EPC)まで一括して手がける業種です。一つの案件の規模が大きく、数年がかりのプロジェクトも珍しくありません。

機械・電気・化学・土木など多くの専門分野の技術者が協力して一つの設備をつくるため、プロジェクトマネジメントの力が重視されます。海外案件も多い業種です。近年は、水素やアンモニアなど脱炭素関連の設備の案件にも注目が集まっています。詳しくはプラントエンジニアリング業界とはで解説しています。

FA・自動化システム

FA(ファクトリーオートメーション)・自動化システムは、PLCやセンサー、サーボモーター、産業用ロボットなど、工場の自動化に使う機器やシステムをつくる業種です。日本ロボット工業会によると、2025年の産業用ロボットの受注額(会員と非会員の合計)は1兆456億円で、前年比25.7%増と3年ぶりに増加しました。

人手不足を背景に、自動化は業種を問わず重要性を増しています。機器メーカーのほか、装置をまとめて工場に導入する「システムインテグレーター」も含まれます。制御や電気、ソフトウェアの知識が生かせる分野で、ほかの業種の工場の課題に幅広く触れられるのも特徴です。詳しくはFA・自動化システム業界とはをご覧ください。

図4:完成品・設備グループ7業種の代表的な製品

下流の業種は、最終製品や工場の設備を提供します。

自動車・輸送機器乗用車、トラック、二輪車、鉄道車両
産業機械・工作機械工作機械、成形機、建設機械、農業機械
電機・精密機器家電、重電、計測機器、医療機器
航空宇宙・造船航空機・エンジン部品、ロケット、船舶
食品・医薬・日用品加工食品、飲料、医薬品、化粧品、洗剤
プラント化学プラント、発電所、LNG設備
FA・自動化PLC、センサー、サーボ、産業用ロボット

業種ごとの違い:景気との連動性・向いている人・選び方

製造業の会議スペースで製品サンプルを前に話し合うエンジニア

13業種を見てきましたが、業種によって事業の安定性や仕事の進め方は大きく異なります。ここでは、業種を比べるときに押さえておきたい視点を整理します。

景気との連動性

一般に、企業の設備投資に左右される業種は、景気の変動の影響を受けやすい傾向があります。工作機械や産業用ロボット、半導体製造装置などは、好況期には受注が大きく伸び、不況期には大きく落ち込むことがあります。

素材や部品の業種も、顧客である完成品メーカーの生産動向の影響を受けます。一方、食品・医薬・日用品のように生活必需品を扱う業種は、需要が比較的安定しています。航空宇宙やプラントのように、受注から完成まで年単位の業種は、足元の景気よりも長期の案件の積み上げが業績を左右します。

輸出比率の高い業種は、為替相場や海外の景気、各国の関税政策の影響も受けます。たとえば工作機械は受注の7割超が外需で、海外市場の動向が業績を大きく左右します。業種を調べるときは、国内と海外の売上構成もあわせて確認しておくと安心です。

図5:景気との連動性で見た業種の傾向

業種の性格を知ると、働くうえでの安定性や変化の大きさを想像しやすくなります。

景気に敏感な傾向
需要が比較的安定した傾向
需要の性質
企業の設備投資や完成品の生産に連動
生活必需品や長期案件が中心
代表的な業種
工作機械、FA、半導体、素材
食品・医薬・日用品
業績の特徴
好況時の伸びが大きく、変動も大きい
変動は小さいが急成長は少ない
働く人への影響
繁忙の波が大きく、変化に富む
計画的に業務を進めやすい

※一般的な傾向で、個々の企業の事業内容によって異なります。

業種ごとに向いている人

素材グループは、化学反応や材料の性質に興味があり、大きな設備を安定して動かすことにやりがいを感じる人に向いています。部品グループは、ミクロン単位の精度や品質へのこだわりを持てる人に合いやすい業種です。

完成品グループは、製品全体をまとめることや、ユーザーの反応が見える仕事に魅力を感じる人に向いています。設備・インフラグループは、顧客ごとに異なる課題に向き合い、プロジェクトを動かすことが好きな人に適しています。

食品・医薬・日用品のように身近な製品を扱う業種は、自分の仕事が店頭や家庭で使われる実感を得やすく、衛生や安全へのこだわりを持てる人に向いています。航空宇宙・造船は、長期のプロジェクトにじっくり取り組みたい人に合いやすい業種です。

業種の選び方

業種を選ぶときは、まず「どんな製品や技術に関わりたいか」を考えるのが出発点です。次に、BtoBかBtoCか、景気の変動の大きさ、海外との関わりの度合い、会社の規模といった観点で候補を絞り込むと、自分に合った業種が見えてきます。

同じ職種でも、業種が変われば扱う製品や求められる知識は変わります。一方で、生産技術や品質保証、設備保全などの職種は業種をまたいで経験を活かしやすい面もあります。業種と職種の両方の軸で考えると、キャリアの選択肢が広がります。

業種を越えたキャリアの広がり

製造業では、業種をまたいだ転職も珍しくありません。たとえば自動車部品メーカーで生産技術を経験した人が、FA機器メーカーで顧客の工場の自動化を支援する技術営業に転じるように、前の業種での経験が新しい業種で強みになることがあります。

サプライチェーンの上流と下流の両方を知っている人材は、取引先の事情を理解したうえで仕事を進められるため重宝されます。業種を選ぶことは、キャリアのゴールを決めることではなく、最初の足場を決めることだと考えると、選択の幅が広がります。

図6:自分に合った業種を選ぶステップ

興味から出発し、条件で絞り込んでいくのが基本です。

01関心を整理する関わりたい製品や技術を書き出す
02グループを決める素材・部品・完成品・設備のどこか
03条件で絞る景気変動、BtoB/BtoC、海外比率
04業界記事で調べる構造・市場・主要企業を確認する
05職種と掛け合わせる業種×職種で働くイメージを描く
06企業を比べる規模や強みの違いを比較する

まとめ

この記事のまとめ
  • 製造業は13業種を素材・部品・完成品・設備の4グループで捉えると理解しやすい
  • 出荷額では輸送用機械が約79.8兆円(2023年)で最大、化学・食料品が続く
  • 素材・部品は上流で、特定分野で高いシェアを持つBtoB企業が多い
  • 設備投資に連動する業種は景気に敏感で、食品・医薬などは比較的安定
  • 関心のある製品・技術から出発し、景気変動や職種との組み合わせで選ぶ

気になる業種が見つかったら、各業種の「業界とは」記事から、業界の構造や市場動向、主要企業の記事へと読み進めてみてください。製造業の全体像は製造業とはで、業種を問わず活躍できる仕事は製造業の職種一覧で紹介しています。

業種ごとの主要企業の顔ぶれや、業界で使われている最新技術を知ると、志望動機や転職先の比較がより具体的になります。業種の理解は、面接や社内での会話の土台にもなります。

出典

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この記事を書いた人

BtoB製造業特化のWebマーケター。プラント業界にてエンジニアを10年経験した後、マーケティングの分野へ。工業技術ブログ「エネ管.com」を2017年から運営し、月間20万PVを達成。保有資格はエネルギー管理士、第三種電気主任技術者。

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