生産技術とは?仕事内容・1日の流れ・製造技術や設備保全との違い

自動組立セルを確認する生産技術者の後ろ姿

English version →

設計部門が描いた図面は、そのままでは工場で量産できるとは限りません。加工しにくい形や無理のある組立順を見つけ、量産できる状態に整えるのが生産技術の仕事です。

言いかえれば、製品を工場で同じ品質のまま大量につくれるように「つくり方」を設計する仕事です。どの順番で加工し、どの設備を使い、何人で何秒ごとに1個つくるのかを決め、ラインを立ち上げるところまでを担います。

目次

生産技術とは

生産技術とは、製品を「どうつくるか」を決め、その仕組みを工場に実装する技術職です。メーカーの技術系職種は、ざっくり言えば「何をつくるか」を決める設計・開発、「どうつくるか」を決める生産技術、「実際につくる」製造の3つに分かれます。

設計部門が描いた図面は、そのままでは工場で量産できるとは限りません。部品の形が加工しにくい、組み立てる順番に無理がある、必要な精度を出せる設備がない、といった問題が出てくるからです。

生産技術はこうした問題を洗い出し、工程・設備・作業方法をそろえて、量産できる状態をつくります。

生産管理用語を定めた日本産業規格(JIS Z 8141:2022)には、「生産技術」という職種そのものの定義はありません。ただし、生産技術者が日常的に担う活動は用語として定義されています。

たとえば手順計画は「製品を生産するに当たり、その製品の設計情報を用いて、必要作業、工程順序、作業順序及び作業条件を決める活動」とされています。ライン編成は「生産ラインへの設備、作業者の配置及び資材・部品の供給点を決定する活動」です。

また同規格の「生産設計」は、機能設計の内容を、生産のしやすさや経済性を考えて設計する活動を指します。設計部門と一緒につくりやすい形へ図面を寄せていく作業も、生産技術の重要な役割です。

図1:設計・生産技術・製造の位置づけ

生産技術は、設計と製造のあいだで「つくり方」を決める役割です。

設計・開発何をつくるか。製品の機能・形状・仕様を決め、図面にする
図面・仕様
生産技術どうつくるか。工程・設備・治具・作業方法を決め、ラインを立ち上げる
量産ラインを引き渡し
製造実際につくる。決められた手順と条件で、毎日の生産を回す
支える部門
品質保証品質基準と検査の仕組み
生産管理いつ・いくつつくるか
設備保全設備を止めずに動かす

※組織の分け方や呼び名は企業によって異なり、生産技術が製造技術や設備保全を兼ねる会社もあります。

求められているのは、品質・コスト・納期(QCD)を同時に満たすつくり方です。品質が良くても1個つくるのに時間がかかりすぎれば採算が合わず、安くつくれても不良が多ければ使えません。

3つのバランスを取った工程を設計することが、生産技術の腕の見せどころです。

広告

生産技術の仕事内容

トグルクランプと位置決めピンを備えた組立治具

生産技術の仕事は、扱う製品や会社の規模によって幅がありますが、大きく次の5つに整理できます。

図2:生産技術の5つの仕事

ラインを「つくる」仕事と「良くし続ける」仕事の両方を担います。

工程設計・ライン設計加工・組立の順番、工程ごとの作業時間、設備と作業者の配置を決める
設備・治具の企画と導入必要な設備の仕様を決め、社内設計またはメーカーに発注し、据え付けて調整する
量産立ち上げ試作・量産試作で問題をつぶし、狙った品質と生産量が出る状態にする
量産後の改善・コストダウン不良や停止の原因を分析し、工程や設備を見直してムダを減らす
設備投資の計画と新技術の導入投資額と効果を見積もり、自動化やデジタル化など新しい技術を取り入れる

※大企業では工程設計担当・設備設計担当などに分業され、中小企業では1人が全体を受け持つことが多くなります。

工程設計・ライン設計

工程設計は、製品をつくるための作業の順番と条件を決める仕事です。たとえば金属部品なら、切断、切削、穴あけ、熱処理、洗浄、検査をどの順で行い、それぞれの加工条件をどうするかを決めます。

そのうえで、1日に必要な生産数から1個あたりにかけられる時間(タクトタイム)を計算し、各工程の作業時間がそろうように設備と人を配置します。

ある工程だけが遅いと、そこで仕掛品が滞留してライン全体の能力が落ちるためです。こうした考え方はトヨタ生産方式・カイゼンの基本とも重なります。

設備・治具の企画と導入

工程が決まったら、それを実現する設備を用意します。市販の工作機械やロボットを選ぶ場合もあれば、専用機を設備メーカーに発注する場合、社内で設計・製作する場合もあります。

生産技術は設備の仕様書をまとめ、見積もりを比較し、発注から据え付けまでを管理します。

あわせて、部品を決まった位置に固定する治具(じぐ)や、加工の段取りに使う道具も設計します。治具の出来は品質と作業時間を大きく左右するため、地味ながら重要な仕事です。

設備の動作を制御するPLC(シーケンス制御)のプログラムを、生産技術が自ら書く会社も少なくありません。

量産立ち上げ

設備がそろっても、すぐに良品が狙いどおりの速さで出てくるとは限りません。試作や量産試作で実際に流してみると、寸法のばらつき、部品の供給ミス、設備のチョコ停(短時間の停止)など、図面の段階では見えなかった問題が次々と出てきます。

それを一つずつつぶし、計画した品質と生産量が安定して出る状態にして製造部門へ引き渡すのが量産立ち上げです。発売日や顧客の生産開始日から逆算した日程で動くため、生産技術の仕事の中でも特に忙しくなる時期です。

量産後の改善・コストダウン

量産が始まった後も、生産技術の仕事は続きます。不良率、設備の稼働率、1個あたりの作業時間といった数字を追い、悪化している工程があれば原因を調べて手を打ちます。

たとえば次のような改善です。

  • 搬送を自動化して人手を減らす
  • 段取り替えの時間を短くする
  • 加工条件を見直して刃物の寿命を延ばす

毎日動くラインで数秒・数円を積み重ねる改善は、年間で見ると大きな利益の差になります。

設備投資の計画と新技術の導入

新製品や増産に合わせて、どの設備にいくら投資し、何年で回収できるかを試算するのも生産技術の役割です。中期的には、産業用ロボットによる自動化や、IoTで設備データを集める取り組みなど、新しい生産技術の導入を検討します。

経営側から見れば、生産技術は工場の競争力をどこに投資して高めるかを技術面から提案する部門ともいえます。

製品開発から量産までの流れ

生産技術は、設計が終わってから呼ばれる部署ではありません。多くのメーカーでは、製品開発の早い段階から参加し、量産の視点で設計に意見を出します。

セイコーエプソンの職種紹介でも、生産技術は構想設計の段階から商品化の検討に参画し、高品質・低コスト・高生産性の量産を実現する役割と説明されています。

図3:製品開発から量産までの流れと生産技術の関わり

開発段階から関わり、量産が安定するまで責任を持ちます。

開発段階
01製品企画・構想設計生産量や目標原価を聞き、つくり方の方向性を考える
02設計審査への参加加工しにくい形状や組立の無理を指摘し、図面に反映
03工程設計工程順序・加工条件・タクトタイムを決め、ラインを構想
量産準備
04設備・治具の手配仕様書を作成し、設備メーカーへ発注。社内製作も
05据え付け・試運転設備を据え付け、単体の動作と精度を確認する
06量産試作本番と同じ条件で流し、品質と能力を検証する
量産
07量産立ち上げ初期流動で問題をつぶし、製造部門へ引き渡す
08改善不良・停止・作業時間のデータから工程を見直す
09次の製品へ得た知見を次の設計と設備の仕様に反映する

※工程の名称や区切り方は業種・企業によって異なります。

開発段階:つくりやすい設計に寄せる

設計の後半になってから「この形は加工できない」と分かると、図面の修正や金型のつくり直しで大きな手戻りが発生します。

そのため生産技術は、設計審査(デザインレビュー)の場で、加工や組立のしやすさ、既存設備で対応できるかといった観点から意見を出します。

最近はCAD・CAEの3Dデータを使って、組立の順番や設備との干渉を実機をつくる前に検証することも増えています。問題を上流で見つけるほど、直すためのコストは小さくなります。

量産準備:設備をそろえて検証する

量産準備の段階では、設備の手配と検証が中心になります。設備メーカーの工場で事前に動作を確認し、納入後に据え付け、実際の部品を流して精度と能力を確かめます。

大型の設備や海外工場への展開では、この段階で数か月単位の日程を組むこともあります。設備の納期遅れは量産開始日に直結するため、日程管理の力も求められます。

量産:引き渡しと改善

量産が始まった直後は、初期流動管理と呼ばれる期間を設けて品質を重点的に監視するのが一般的です。問題が収まり、製造部門だけでラインを回せる状態になったら引き渡しとなります。

その後も改善を続け、得られた知見を次の製品の設計や設備仕様に反映していきます。

各工程で何をするかは、生産技術の仕事の流れで製品検討から量産後の改善まで順に解説しています。

生産技術の1日の流れ

新しく導入したプレス設備の試運転を確認する技術者

生産技術の1日は、事務所での検討と現場での確認を行き来するのが特徴です。図面や数字だけで判断せず、実際に設備の前で現物を見て決めることが多い仕事です。

以下は、新しい設備を導入している時期の1日の一例です。

住友ゴム工業の採用サイトでも、生産技術職の1日が紹介されています。朝礼の後、新しい材料や設備を使った工程の立ち合い、他部署やメーカーとの打ち合わせ、製造条件の効果を確かめるテスト立ち合い、スケジュール調整という流れです。

図4:生産技術の1日の例(設備導入期)

事務所と現場を行き来しながら、関係部署と調整を重ねます。

  • 8:30朝礼・前日の実績確認担当ラインの生産数、不良、設備停止の記録を確認し、優先して対応する課題を決める
  • 9:30設計部門との打ち合わせ次の製品の図面について、加工しにくい箇所や公差の厳しい箇所を指摘する
  • 10:30新設備のテスト立ち合い設備メーカーの担当者と一緒に試作品を流し、寸法や動作時間を測定する
  • 13:00データの整理と対策の検討午前の測定結果をまとめ、条件変更や治具の修正案を考える
  • 15:00製造・品質保証との調整作業手順書の変更点や検査の方法について、関係部署とすり合わせる
  • 16:30ライン巡回・翌日の段取り改善したラインの状態を確認し、翌日のテスト内容と手配を決める

※複数の企業の採用情報をもとに一般的な流れを整理した例です。時期や担当によって内容は大きく変わります。

働き方は時期によって大きく変わります。量産立ち上げの直前は、設備の不具合や品質問題の対応で残業が増えがちです。一方、量産が安定している時期は、改善テーマの検討や次の設備の企画など、計画的に進められる仕事が中心になります。

また、設備メーカーでの立ち合いや、国内外の関連工場へのライン展開で出張が入ることもあります。セイコーエプソンでは中国や東南アジアの工場と連携して仕事を進めると紹介されており、海外工場を持つメーカーでは海外出張や駐在の機会がある職種です。

広告

製造技術・設備保全・生産管理との違い

生産技術は、製造技術、設備保全、生産管理といった工場の職種と混同されやすい仕事です。いずれも工場で働く技術系・管理系の職種ですが、担当する時期と、何に責任を持つかが異なります。

図5:工場の4職種の違い

生産技術は「ラインをつくる」、他の3職種は「ラインを回す・守る」側が中心です。

生産技術
製造技術
設備保全
生産管理
主な役割
工程・設備・作業方法を決め、ラインを立ち上げる
稼働中の工程の条件を管理し、品質と効率を高める
設備の点検・修理を行い、故障を防ぐ
生産計画を立て、材料・人・日程を調整する
主な時期
開発〜量産立ち上げ(改善も担う)
量産中
量産中(設備の一生)
量産中(受注〜出荷)
向き合う対象
新しい製品と新しい設備
工程の条件とばらつき
設備の劣化と故障
数量・納期・在庫
成果の指標
立ち上げ日程、原価、生産能力
不良率、歩留まり
故障件数、設備稼働率
納期遵守率、在庫量

※企業によっては製造技術を生産技術に含めたり、保全を生産技術部門の中に置いたりしており、境界は固定ではありません。

生産技術と工場の3職種の違いを、担当する時期と責任を持つ対象に絞って表に整理すると次のとおりです。

観点生産技術製造技術設備保全生産管理
ひと言でいうとラインをつくる工程の条件を整える設備を守る計画どおり出す
主な時期開発〜量産立ち上げ量産中量産中(設備の一生)量産中(受注〜出荷)
向き合う対象新しい製品と設備工程の条件とばらつき設備の劣化と故障数量・納期・在庫
成果の指標立ち上げ日程、原価、生産能力不良率、歩留まり故障件数、設備稼働率納期遵守率、在庫量
※企業によっては製造技術を生産技術に含めたり、保全を生産技術部門の中に置いたりしており、境界は固定ではありません。

製造技術との違い

最も区別がつきにくいのが製造技術です。一般的には、生産技術が新しいラインや設備を立ち上げるのに対し、製造技術はすでに動いている工程の条件を管理し、品質と効率を高める役割と整理されることが多いです。

たとえば、新しい加工ラインを企画して導入するのは生産技術、稼働後に加工条件を微調整して不良を減らし、作業標準を整えるのは製造技術、という分担です。ただし、この区別は会社によってまちまちです。

製造技術という部署がなく生産技術が両方を担う会社もあれば、両者を合わせて「生産技術部」と呼ぶ会社もあります。求人を見るときは、職種名よりも「どの時期の仕事を担当するのか」を確認すると実態がつかめます。

設備保全との違い

設備保全は、JIS Z 8141 で「設備性能を維持するために、設備の劣化防止、劣化測定及び劣化回復の諸機能を担う」諸活動の総称と定義されています。

日常点検や定期点検、部品交換、故障時の修理を通じて、今ある設備を止めずに動かし続けるのが保全の役割です。

生産技術は設備を「導入する側」、保全は設備を「維持する側」と考えると分かりやすいでしょう。両者は対立するものではなく、導入から維持までの流れでつながっています。

図6:生産技術と設備保全のつながり

保全で得た知見を次の設備に織り込むことで、壊れにくいラインになります。

生産技術設備を導入する仕様を決めて設備を発注し、据え付けて立ち上げる。点検しやすい構造かも検討する
設備保全設備を維持する点検・修理・部品交換を行い、故障の記録と劣化の傾向を蓄積する
生産技術+保全次の設備に反映する故障しやすかった箇所や点検しにくかった箇所を、新しい設備の仕様に反映する
JIS Z 8141 ではこれを「保全予防」と呼び、計画・設計段階から過去の保全実績や情報を用いて不良と故障を予知・予測し、対策を織り込む活動と定義している。

近年は、センサーで設備の状態を監視して故障の前に手を打つ予知保全の導入も増えてきました。どこにセンサーを付け、どのデータを集めるかは設備を導入する段階から考えておく必要があり、生産技術と保全が一緒に検討する場面が増えています。

生産管理・品質管理との違い

生産管理は、受注や販売計画をもとに「いつ、何を、いくつつくるか」を決め、材料の手配や日程を調整する仕事です。生産技術がラインの能力をつくるのに対し、生産管理はその能力を使って計画どおりに製品を出荷することに責任を持ちます。

品質管理・品質保証は、製品が基準を満たしているかを確かめ、不良が出たときに原因の究明と再発防止を主導する部門です。

生産技術は検査工程の設計や不良対策の実務で品質部門と密接に関わり、量産立ち上げの判定では品質部門の承認が必要になるのが一般的です。

生産技術に必要なスキルと資格

ノギスと加工部品とライン構想のスケッチが並ぶ机

生産技術は扱う範囲が広いため、1つの専門を深めるだけでなく、機械・電気・情報の知識を横断的に使うことが求められます。主なスキルは次のとおりです。

  • 図面を読み、加工や組立の難しさを判断する力(機械製図、公差の知識)
  • CADで治具や設備のレイアウトを描く力
  • 加工法・材料・設備の知識(切削、溶接、プレス、成形、組立など)
  • 設備の制御やロボットの基礎知識(PLC、センサー、空圧)
  • データを集めて原因を分析する力(統計的手法、QC手法)
  • 原価や投資回収を見積もる力
  • 設計、製造、品質、設備メーカーなど多くの関係者と調整する力

資格がないと就けない職種ではありません。ただし、知識を体系的に身につける目安として、また転職時に経験を示す材料として、次のような資格が役立ちます。

図7:生産技術で役立つ資格

生産技術そのものの資格と、設備・安全に関わる資格があります。

生産技術者マネジメント資格(CPE)
生産技術日本能率協会の認定資格。B級・A級があり、工程設計・設備・開発連携・マネジメントを幅広く問う
機械保全技能士
設備国家検定の技能検定。機械系保全作業・電気系保全作業などがあり、設備の知識を示せる
CAD関連の資格
生産技術治具や設備レイアウトを描く力の証明に。機械設計や製図の検定も同様に役立つ
電気工事士
設備工場の電気設備の工事は、電気工事士法により有資格者でなければ作業できない。持っていると設備導入の段取りを判断しやすくなる
技術士(機械部門など)
生産技術技術士法に基づく技術系の国家資格。生産技術の経験を積んだ後のキャリアの目標になる
安全に関わる特別教育・技能講習
安全産業用ロボットの教示(ティーチング)や、つり上げ荷重5t未満のクレーンの運転などは、労働安全衛生規則で特別教育が義務付けられている

※どの資格が役立つかは、扱う製品や設備、担当範囲によって変わります。

資格より重視されやすいのは、どんな設備やラインの立ち上げに関わり、何を改善したかという実務経験です。

転職サービスdodaの職種図鑑によると、生産技術への転職者の前職は生産技術が46.1%で最も多くなっています。次いで機械設計・金型設計・光学設計(13.4%)、回路設計、設備保全などが続きます。

設備の制御を基礎から学ぶなら、温度や圧力の調整で使うPID制御の働きとゲイン調整が入口になります。

生産技術に向いている人とキャリア

ライン脇で試作部品について話し合う3人の従業員

ここまで見てきた仕事の性質から、生産技術に向いているのは次のような人です。逆にこの3点に抵抗がある場合は、入ってからのギャップを感じやすいかもしれません。

現物を見て考えるのが好きな人

生産技術の判断材料は、机の上のデータだけではありません。設備の音や振動、部品の傷、作業者の動きといった現場で見て初めて分かる情報が、問題解決の糸口になることがよくあります。

現場に足を運び、自分の目で確かめることを面倒に感じない人に向いています。

多くの人と調整しながら進められる人

生産技術は、設計、製造、品質保証、生産管理、購買、設備メーカーと、立場の異なる多くの人の間に立つ仕事です。

オリンパスの職種紹介でも、開発とも工場とも意見交換をし、人と人をつなぐ「架け橋」になることが生産技術開発職の面白さとして語られています。

技術力と同じくらい、相手の事情をくみ取りながら落としどころを探る力が求められます。

幅広い技術に興味を持てる人

機械、電気、制御、材料、情報と、生産技術が触れる技術の範囲は広く、新しい設備やデジタル技術も次々に登場します。1つの分野を極めるより、いろいろな技術を組み合わせて課題を解くことに面白さを感じる人には、飽きることのない仕事です。

キャリアパス

若手のうちは、先輩の下で治具の設計や設備の立ち合い、改善テーマの担当から始めることが多いです。経験を積むとライン全体の構想や新工場の立ち上げを任されるようになり、その先には生産技術部門の管理職、工場長、海外工場の責任者といった道があります。

工場全体を見渡す経験が生きるため、生産管理や品質保証、設備を売る側の技術営業など、他職種へ移る人も少なくありません。製造業の技術職全体の中での位置づけは、製造業の職種一覧で他の職種と見比べると整理しやすくなります。

待遇の目安として、dodaの職種図鑑では生産技術の平均年収を523.8万円と掲載しています。ただし年収は業種や企業規模、担当する範囲によって大きく変わるため、あくまで参考値として捉えるのがよいでしょう。

年収の目安に加え、生産技術の経験を社外で生かす道も調べたい方は、転職・キャリアガイドも参考にできます。

生産技術のよくある質問

生産技術の仕事はきついですか?

量産立ち上げの直前は設備の不具合や品質問題の対応が重なり、残業が増えがちな時期があります。一方で量産が安定している時期は、改善テーマの検討や次の設備の企画など、計画的に進められる仕事が中心になります。

生産技術へはどんな職種から転職する人が多いですか?

dodaの職種図鑑によると、生産技術への転職者の前職は生産技術が46.1%で最も多く、次いで機械設計・金型設計・光学設計が13.4%です。回路設計や設備保全から移る人もおり、設備やラインに関わった実務経験が評価されやすい傾向があります。

生産技術の平均年収はどれくらいですか?

dodaの職種図鑑では、生産技術の平均年収を523.8万円と掲載しています。業種や企業規模、担当する範囲によって大きく変わるため、求人を比べるときは担当する時期や仕事の範囲もあわせて確認するのがおすすめです。

生産技術に海外勤務の機会はありますか?

海外工場を持つメーカーでは、関連工場へのライン展開や設備の立ち上げで海外出張や駐在の機会がある職種です。国内でも設備メーカーでの立ち合いなどで出張が入ることがあり、中国や東南アジアの工場と連携して仕事を進めると紹介している企業もあります。

まとめ

この記事のまとめ
  • 生産技術は、製品を「どうつくるか」を決め、量産ラインとして実装する技術職
  • 仕事は工程設計、設備・治具の導入、量産立ち上げ、改善、設備投資の計画の5つ
  • 開発段階から参加し、つくりやすい設計に寄せることで手戻りを防ぐ
  • 製造技術・設備保全・生産管理とは、担当する時期と責任を持つ対象が異なる
  • 現場を見て考え、多くの人と調整しながら幅広い技術を使える人に向いている

生産技術は、設計と製造をつなぐ位置にあるからこそ、関わる職種も技術も広い仕事です。立ち上げた設備を守る側の仕事は設備保全、そのラインで計画どおりに製品を出す仕事は生産管理の記事で解説しています。

採用する側の立場で、生産技術の仕事を求人票にどう書くかは製造業の求人票の書き方で解説しています。

生産技術の今後を考えるうえでは、工場全体をデータでつなぐスマートファクトリーの動きも押さえておきたいテーマです。

出典

出典・参考資料(9件)を開く出典・参考資料を閉じる

TOOLS & SERVICES

製造業で働く人の、仕事の道具・サービス紹介

これからの働き方、資格の勉強、打合せの記録。MONOSCOPE で紹介している3つです。

仕事の道具・サービス紹介をすべて見る ›

NEWSLETTER

生産技術の記事を、週1回まとめてメールで受け取る

週刊MONOSCOPEは、登録時に選んだ職種・業種に合わせた記事を週1回お届けする無料のメルマガです。

実際に届くメールの例を見る

件名:今週のあなた向け記事|週刊MONOSCOPE 10/9号
登録内容:生産技術 × 自動車・輸送機器

週刊MONOSCOPEの見本(生産技術 × 自動車・輸送機器)

職種3本・業種3本・製造業で働くすべての方へ2本・今週よく読まれた記事3本が届きます。記事は毎週入れ替わります。ほかの見本を見る

生産技術を選んだ状態で登録へ ›

無料・週1回。登録後に届く確認メールのリンクを押すと登録が完了します。配信はメール内のリンクからいつでも停止できます。

WEEKLY NEWS

今週の製造業ニュース10選

メルマガは職種・業種に合わせた記事。LINEとnoteでは、全員共通の10本を毎週土曜の朝にお届けします。

LINEでニュース10選を受け取るnote今週のニュース10選をnoteで読む ›
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

MONOSCOPEの運営者

プラント機器メーカーとプラントメーカーで約10年、設備の提案・設計・試運転に携わったのち、Webマーケターに転身。現在はBtoB製造業専門のWebコンサルタントとして、メーカーの情報発信を支援しています。エネルギー管理士/第三種電気主任技術者。工業技術ブログを2017年から運営(500本以上執筆)、YouTube登録者約2万人、Xフォロワー約1万人。

▶ お仕事のご依頼はこちら

目次